「「主体性」を通して見る世界へ」天気の子 N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
「主体性」を通して見る世界へ
なんとなく、気づいたら周りに広がっていた世界。
選ばずとも与えられていた物事のすべて。
それは気づく前から変わらずあったものだとして、果たしてこのままでいいのか。もう一度自らの手で選別しなおす行為は、以降の人生の質を大きく変えるはずだ。
ただ「知っている」だけの世界から、自ら「納得して受け入れる」世界へ。
疑問を持ち、選別しなおす主人公はすなわち、与えられてばかりの幼少期を抜け出し、主体となって取捨選択する大人へ変容してゆく。物語はその一部始終を「変容者の主観視点」で捉えたがゆえのファンタジー要素が秀逸と見る。
雨の描写もいいけれど、雨音も聞きごたえありだった。
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