「テーマは何か?ここがミソ。」天気の子 たまさんの映画レビュー(感想・評価)
テーマは何か?ここがミソ。
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好きな作品になりました。
受け止め方が人によって違ってしまうのは仕方がありませんが、この作品から、恋愛や天気を操るファンタジーを見出したのなら駄作になってしまうのも無理はないのかもしれません。
ストーリーの根底にあるものは、いったい何なのか。
私は、生きることの辛さや儚さを少年少女を通して伝えるという、社会風刺的な意図を感じました。
年金、医療、少子化、格差、虐待、子供の将来、そんな時代に東京で、ネット頼りの生き方の中に、銃という偶然が少女との出会いとなり、少女を取りまく境遇をなんとかしたい家出中の高1男子。
ネタバレはこの辺で。
大卒の大人でさえ、非正規の昨今、レールに乗れず、死ぬわけにはいかないと、必死でもがく人たちが、共感が1ミリもないことはないと思います。
もう一つネタバレ。
一番良かったシーンは、最後の、陽菜が高校の制服を着て空を見ているシーンに帆高が出くわすところです。厳格な手続きに基づいて高校へ行っていることは理解していた帆高であったでしょうが、その現実と出会えた事への安堵感は半端なかったでしょう。見ているこっちのほうがうれしくなりました。
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