「エモいのはこっち」天気の子 hnxxxxさんの映画レビュー(感想・評価)
エモいのはこっち
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君の名は。が、ボンボン同士の美しい世界を守る物語ならば、天気の子は、持たざる者同士の汚い世界を受け入れる物語である。
東京・新宿は貧乏人から見るとこんな景色だというのがよく描かれている。こんな思いをするなら主人公は早く島に帰ればいいのに、と思った人は、ぜひ彼の愛読書である「キャッチャーインザライ」(ライ麦畑でつかまえて)を読んでほしい。
本一冊で上京してもがくところや、考えうる最上級のプレゼントが安物の指輪であるところがエモーショナルだし、音楽を担当したRADWIMPSの本来の魅力である陰鬱性がよく引き出された映画であった。
君の名は。で新海監督のファンになり、爽快感や完成度を求めて鑑賞した客からは不評かもしれない。
しかし、私には天気の子のほうが刺さる映画であった。
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ultoさんのコメント
2019年7月28日
新海誠監督のテーマである2人の愛とセカイの(破滅の)関係性を描いた作品であるのは同じですが、「君の名は」(観客)のことも良く考えた予定調和の優等生作品。「天気の子」は新海誠監督の純粋なメッセージをダイレクトに伝えた作品。インパクトは「天気の子」の方が圧倒的に高い。帆高は自分の強い意志で2人の愛を選びました。