「君の名はより好き」天気の子 きつつき(豚)さんの映画レビュー(感想・評価)
君の名はより好き
※軽度ですがネタバレを含みます
新海節が前回という話を聞き、また評価でもビターな後味との事を聞き見に行ってまいりましたが。見終わった感想としては「新海節とはなんぞや?」と疑問になるほど、後味の悪さは別にありませんでした。
思春期の少年が家を出て憧れの都会へと上京し、そこでの出会いが、経験が、恋が、少年を成長させていく。一夏の青春を描いた王道的なボーイミーツガールだと思います。
細かい設定の粗とか、現実ならどうだったかなんてのは割とどうでも良く、頭空っぽにしてみる類の作品。そもそもリーゼントの警官なんてキャラクターを出してる時点で、リアリティを描こうとしてる感じは全くしないですしね。
前作「君の名は」と比較すると私は断然こっちの方が好きです。
恋愛というよりはストーリー重視で物語の謎を追う事が主軸であり、少しミステリー色もあったのが君の名はだと思います。
天気の子は本当にすんなりとただただ主人公とヒロインの青春を描いた作品。物語に大した謎なんてものも存在してませんし、考えるほど複雑な要素もありません。頭空っぽにしてヒロイン可愛いなーとか思うだけで楽しめる作品かと。
私は複雑な作品よりもこういうスマートで分りやすすい作品の方が好きなので、君の名はより断然こちらのほうが楽しめました。
もったいないなと感じたのはRADの音楽。正直あまりこの映画には合ってなかったのではないかと感じました。
音楽は全体的に五月蠅いなと感じる事の方が多く「君の名はでウケたから」という理由で使われただけの印象を強く感じてしまい、映画と音楽を合わせようという意識はあまり感じられませんでした。
晴れを扱った作品なのか雨を扱った作品なのかでイメージがだいぶ変わりそうですが、個人的には雨を題材とした印象が強い作品だったこともあり、全体的にジャカジャカした音楽よりも、もう少し静かで落ち着いた曲調のほうがあっていたのではと感じました。
アニメ作品での素直なボーイミーツガールを楽しみたい人にはオススメです。