劇場公開日 2019年7月19日

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「既視感」天気の子 evisumanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0既視感

2019年7月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

求人のバニラを筆頭に、視聴者に既視感のある描写を散りばめて、気付いた視聴者にちょっとした嬉しさを与えてくれる。

中でもスガさんが姪っ子とメイカーズマークのウィスキーを飲んでるシーンが特に秀逸だった。 某CMまんま。

劇中に幾度と無く登場する、企業案件とも捉え兼ねられない描写は、もはや一種のエンターテイメントであると感じた。

小ネタ以外にも、線路、駅名、地名、東京タワー、スカイツリー、ドコモビル、etc…。
普段見ている景色がスクリーンに映し出される事で得られる快感と、描写角度によって、普段見ているはずの景色をより美しく見せられることによる感動は、新海監督ならでは。

ストーリーは賛否両論あると思いますが、新海誠監督作品の素晴らしさである「音楽」と「映像」で充分満足されらる。

全編に渡って説明不足だった事は間違い無いと思います。しかし、前作「君の名は。」の次作で視聴者が求めるエンターテイメントの要素を取り入れつつ、バイクで逃げるアクション(?)シーンや、花火のシーンにおける監督らしくない3D CGを多用するシーンには監督のチャレンジングな姿勢を感じました。

見る前は「君の名は。2」のような作品を見たい、という期待を持っていたので、毛色の違う今作を視聴後に「少しあてが外れた」感があります。
しかし、それを充分に補えるだけのエンタメ要素があり、そして新海誠監督が前作を踏まえた上で視聴者の期待に応えようとして、且つ、ご自身が新たに挑戦していきたい、という姿勢をひしひしと感じました。

視聴後に未視聴者に、
「君の名は。」と「天気の子」どっちが面白い??
とよく聞かれます。
が、答えとしては
「どっちも面白いし、比べるもんじゃない」
とお答えしています。

改めて、新海誠監督が好きになりました。
次回以降の作品も期待してしまいます。

evisuman