「賛否以前の問題」天気の子 ofuyuさんの映画レビュー(感想・評価)
賛否以前の問題
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監督が「賛否が分かれる」と話していたのは「自分たちのために他の何かを犠牲にしたけど、それでもこの愛に生きる」的な部分なのでしょうか?
はっきり言ってそんなのどうでもいいほど、描かれる全ての要素が甘いです。薄いです。
須賀さんとなつみさん以外の登場人物に何の魅力もありません。「四葉よもう一度」ということで凪を出したのかもしれませんが、残念ながら何のスパイスにもなっていません。彼を出すくらいなら帆高と陽菜の二人きりの逃避行にした方が良いです。
陽菜はともかく、帆高が鳥居くぐっただけで、ひょいと陽菜のもとに行けてしまう安直な救出劇(あっという間に解決)。愛を描くのにこの方法しかなかったのでしょうか。
むしろ天気の話などなく、偶然見つけた拳銃、須賀・なつみとの仕事や暮らし、家出少年とみなしご女子の恋愛、に絞った方がよほどよかった。
神がかった天気の話(それも薄い)をぶち込んで大作風にするより、小品でもぐっとくる作品にできたでしょう。拳銃をめぐるトラブルにもっとフォーカスした方がよほど少年の暴走感を感じられたのではないかと。
君の名は。の方が一本筋が通っていましたね。
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