アンノウン・ボディーズのレビュー・感想・評価
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サイコスリラーではなく、猟奇殺人?
首無しの女性死体が複数発見され、その捜査にあたる刑事達の物語。
ジャンルとしてはサイコスリラーですが、サイコスリラーとしての面白みに欠ける映画でした。
サイコスリラーの面白みは、やはり犯人の精神迷路に誘い込まれることだと思います。
犯行の動機、殺し方の意味、犯人の生い立ちやトラウマ、主人公との関係、等々。
また、猟奇殺人が連続して起これば、恐怖と緊迫感を得ることも出来ます。
この映画ではそういった物が欠落していると感じたため、途中から興味が薄らいでいきました。
サスペンスとして観た場合でも中途半端。犯人の絞り込みが雑過ぎて、この点での興味もほぼありませんでした。
ベストセラーが原作ということですが、私には猟奇殺人という設定を先に作ってしまい、上手にまとめられなかった作品のように感じました。
革ジャンの刑事といえば・・・
はみ出し者刑事とかやさぐれ刑事とか、そんな言葉が似合いそうなフレディ。自宅に帰るシーンもないし、車で寝泊まりしてるんかな?などと考えつつも、警視になったばかりの元相棒のフィンケとはウマが合いそうだったけど、彼がプロファイラーのムルデルを呼んだものだから、勘がいいだけのフレディの意見を聞こうとしなくなった。
犯人の魔の手から逃れた精神科医の女性リナを保護し、彼女から犯人を割り出そうとするフレディは上層部から猛烈に反対される。独自に捜査するハメになったフレディはそのままリナと肉体関係を・・・性欲が抑えられない刑事ばかりかよ!
まぁ、プロファイリングという設定が無理ありすぎるくらい杜撰で、サスペンスを見慣れてる人だったら、「おいおい」と言いたくなること間違いなし。首無し死体という連続猟奇殺人なんだから、もっと犯人の病的なものをプロファイルしなきゃね・・・
とにかくミスリードの連続。最終的には意外とアクションシーンも待っていたり、グロテスク映像に耐えうるなら見ても損はない感じでした。医者の薬物依存をもっと丁寧に扱ってくれたら、社会派サスペンスになったかもしれません。
モザイク
刑事が関係者とやっちゃうってのはなぁと思いつつ、最後まで鑑賞。
猟奇殺人の動機がいまいちわからないが犯人が二転三転してそこに行き着くのね、と少し驚いた。
なかなかそのあたりは面白かったのと皮肉なラストの余韻は良かった。
しかしやたらと股間のモザイク。
そこに視線全部持ってかれる
シリーズ化を熱望したい骨太スリラー
兎狩りの老人が早朝に野原で発見した女性の頭部のない全裸死体。駆け付けた警官隊が放った警察犬は他に5体の死体を発見した。指紋は酸で焼かれて全身の血が抜かれている他は外傷もなく死因は不明。程なく死体の身元は判明するが被害者の共通点が見当たらない。捜査が遅々として進まない中、担当刑事フレディはほぼ全裸に近い状態だった女性を保護する。フレディは彼女が事件に関係があると直感するが、上司であるフィンケはオランダから招いたプロファイラーの分析を優先する捜査を指示して対立、フレディは独自の捜査を始めるがその先には途方もない闇が広がっていた。
グロテスク描写がテンコ盛りと思いきやそこは余り過激ではなく、寧ろ登場人物達の綿密な心理描写に重点が置かれている印象。現代的な捜査プロシージャに楯突いてあくまでも自らのカンで行動するフレディと、フレディとは旧知の仲だが何かと衝突するフィンケの男臭い友情を軸にして捜査線の向こうに広がる陰鬱な人間模様を氷のように冷たく見つめるドラマが圧巻。如何にも欧州産なねっとりとした後味の悪いエンディングが結構カッコイイので、これは『特捜部Q』シリーズの対抗馬として2年毎に映画化してもらいたいです。
北欧ものですが、
北欧もののファンなのでこちらもチェック。原作はベストセラーらしいが映画はA級には届かず。脚本も演出もカット割りも今一歩。惜しい感じ。
ブルガリアワイン
血が抜かれ指紋が焼かれ頭部が切り落とされた6人の女性の全裸遺体が同時にみつかった事件を追う刑事達の話。
生真面目で融通が利かずプロファイリングに傾倒し過ぎのボスに、自分の勘が全てで指示を無視しまくる刑事と自己中でグズグズなポンコツ捜査チーム。
終始シリアスな空気感で話は展開していくけれど、捜査の部分がお粗末でミステリーとしては盛り上がりに欠ける。
仕上げは結構好きな感じだし、それなりには面白かったけどもう一歩という感じかな。
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