「駄作ではないが名作でもない。」名探偵ピカチュウ たこつぼさんの映画レビュー(感想・評価)
駄作ではないが名作でもない。
ネットでの評価が高かったので見に行きましたが、正直こんなもんかと思いました。
良い点としてはポケモンを見事に実写化している点です。
そしてハリウッドテンプレにポケモンをうまく流し込んでおります。
また原作に対するリスペクトも感じましたので、ハリウッドのドラゴンボールや初代ゴジラのような駄作ではありません。
しかし、ハリウッドテンプレの運用の仕方が雑であるため、ハリウッド二代目ゴジラのような名作でもありません。
まずキャラクターの感情の移り変わりやフラグの回収の描写が非常に雑です。
主人公が父をなぜか恨んでおり、気が付いたら死んだ父を生きてると思うようになっており、なぜか謎を追いかけることになっています。
そして、雑に簡単に研究所に忍び込みあっさり真相を解明したと思ったら雑にどんでん返しがあります。
またラスボスの倒し方も雑でおいおいと思いました。
このように一つ一つの演出・繋ぎが雑なので感情移入できません。
これならば、敵はロケット団のようなもっとわかりやすい悪の秘密結社にすべきであったと思います。
あとバトルがちょっとした小競り合いのようなもので終わってしまったので、もっと正面から戦ってほしかったと思います。
また作品を変に捻ってるせいでB級映画感が出ているのも残念です。もっと分かりやすい王道でやって欲しかったです。
本作は特にとりえのない捻くれた新社会人が失踪した父親の跡を継ぎ体制と戦う作品でありました。
しかし、優秀だけど捻くれた大学生が失踪した父の謎を追い、悪の秘密結社と戦う作品にすべきだと思いました。
というわけで、本作はポケモンを役者として見事に成立させている点は良かったですが、ストーリー展開が雑なことと半端に捻っているのが残念でした。
というわけでポケモン好きには80点くらいだと思いますが、ポケモンに興味ない人は70点くらいの作品です。