劇場公開日 2019年3月8日

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「90歳の役」運び屋 ミカエルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.090歳の役

2023年2月7日
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鑑賞方法:映画館

100歳まで生きた新藤兼人をはじめ、日本でも長寿の映画監督は数多いるが、晩年になるまで映画は作っても主演を果たした例はない。
87歳にして90歳の役を演じたクリント・イーストウッドは、人間は何歳になっても挑戦できるという希望を与えてくれた。
主人公のアールは老いのためかセリフ回しこそ小声で力がないが、辛口ジョークを交えた毒舌トークは冴えわたる。麻薬王の役でマフィア映画で有名なアンディ・ガルシアが登場するが、今の姿にビックリ!その麻薬王に招かれたパーティーではアールのまさかの濡れ場も・・・
家庭を省みず、仕事一筋に生きてきたアールが、不法とはいえ麻薬の運び屋で稼いだ巨額の報酬を困っている人たちに寄付をする、そして、最後には自分の半生を懺悔し、家族愛に目覚め、潔い決断をする、その行動に心を打たれた。

ミカエル