「豊かな人生。」運び屋 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
豊かな人生。
クリント・イーストウッド監督の前作「15時17分、パリ行き」ではドキュメンタリータッチで、エモーションをあまり感じなかったが、本作は、実話を元にしているにも関わらず、ドラマチックな映画になった。
仕事一筋で家庭を顧みなかったアール(クリント・イーストウッド)は、経営していた花の農場が立ち行かなくなり、荷物を運ぶ仕事に就くことになる。
この荷物が薬物であることにやがて気がつく。
アールの生きざまに、組織の人間たちも感化されていく。この魅力的な人物をクリント・イーストウッドが全身で体現している。
家庭を顧みなかった後悔はあるものの、アールの人生は豊かだったに違いない。妻や娘もそのことはわかっていたのだ。
いい映画を見せてもらった。
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