劇場公開日 2019年3月8日

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「イーストウッドに馴染みがなくても大丈夫」運び屋 虹孔雀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0イーストウッドに馴染みがなくても大丈夫

2019年3月10日
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巨匠クリント・イーストウッドが監督兼出演の作品です。

正直、彼が出演している作品は初めて観ました。
食わず嫌いということかもしれませんが、なんとなく年代も合わないし、最初はCM観ても興味が湧かなかったんですね。

でも、それでは本当にただの食わず嫌いで終わってしまうと思って、えいっと観に行ってきました。

結論は、『面白い!』です。

人生の失意の中で、やっと手にしたチャンスがまた、よりによって麻薬の運び屋という超危険なミッション。

でも、やるしかないし、すべてを失った自分にはもうこれくらいしかないんだっていうような、投げやり感と、でも残した家族に対しての愛情が所々見え隠れするところが、また観るものの心を掴むなと思いました。

「家族は大事だ」という、その一言をここまで重く、深く言えるのは、修羅場をくぐって得た経験があってのものだと思うんです。

人生は、決して失敗ばかりじゃないこと、失意の中にも、大切なものを掴むチャンスがあること、老いもまた善きこと、人生はまっすぐに進んでいかないからこそ、偶然に見つけた景色に心打たれること。

そんな、沢山の教訓を、一人の人生を通して教えてもらえた気がしました。

仕事で忙しくて、最近家族にサービスしてないなって思う人とか、ただいま絶望絶頂期なんて人は、とても素晴らしい映画に感じられるのではないでしょうか。

もちろん、今はとても満足した人生を生きているという人であっても、きっと観て良かったと思えると思います。

虹孔雀