「高級ジゴロ」運び屋 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
高級ジゴロ
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90歳にしてコカインの運び屋をやっていた実在した爺さんをモデルにした話。
エルパソでデイリリー農園を営んでいたが、仕事に執心し家族をに蔑ろにして愛想を尽かされた上に、仕事が上手くいかず90歳目前にして自宅も農園も差し押さえられてしまうという自業自得とはいえ踏んだり蹴ったりな爺さん。
仕事を失い失望する中で唯一相手をしてくれる孫娘の家を訪れて、パーティーに来ていた男に紹介された荷物を運ぶ仕事を引き受けてコカインの運び屋になるというストーリー。
最初は何を運んでいるのか、報酬がいくらかかも知らないで始めたけれど、理解しても繰り返していくのは気前が良いのかきっぷが良いのか外面が良いのか…懐具合や生活に余裕が出来てからの振る舞いやラストをみるに性根は悪い人ではないのだろう。
トレーラーからは重い話を想像したけれど、口を開けば毒入りジョークばかり、いい歳して女好き、ちょっと見栄っぱりだし家庭を崩壊させちゃったけど、昔ながらの人情や潔良さを持った爺さんがおりました…というちょっと哀しく切なく愉快な贖罪と赦しの物語という感じかな。
それにしても、実在の話にどこまで忠実かは知らないけれど、エルパソからシカゴまで直線距離で約2000㎞。爺さん色々タフ過ぎる。
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