劇場公開日 2019年2月16日

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「すごい映画です。」金子文子と朴烈(パクヨル) ニョロさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0すごい映画です。

2020年9月23日
iPhoneアプリから投稿

ロードショーに行けなかったのでDVDで見ました。
久しぶりにすごい映画を観ました。

実話だというこの話、朝鮮人の大虐殺、話はもちろん誰でも知っているでしょう。この事件の裏側にこんなにも悲しく強く心打たれる2人がいたことは全然知らなかった。
アナキストの朴烈はやってもいない罪を逆手にとって日本人の権力者に利用されて殺された同胞の無念をはらそうとした。そんな男を同志として支える金子文子、これまた腹にどかんと信念のような揺るがない物を据えていて、自ら捕まってからも動じることなく2人の裁判はすすむ。
権力のある者がそれを利用して弱者を痛めつける。自分達が有利になるように策を講じる。何をやっても醜いのだ。
朴烈は自分たちがひどい目にあっても怒りの矛先は決して間違えない。そしてそんな高潔さに権力側にも理解を示す人がでてくる。日本人としてそこは唯一の救いかもしれない。過去の恥ずかしい過ちを真摯に受け止めて次の一歩を踏み出すべきだと思う。
今の政治家にこれほど高潔な人間がいるのか、保身など微塵も考えないこの男の生き方を見習ってほしいと思ってしまった。

ニョロ