「二階堂ふみのばるぼら」ばるぼら つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
二階堂ふみのばるぼら
執筆が進まない作家が芸術の女神を求め、虚構と現実の間に飲み込まれていくドラマ。
主人公美倉を稲垣吾郎が、ミューズであるばるぼらを二階堂ふみが演じた。
この作品は内容どうこうよりも「ばるぼら」を誰が演じるのかが焦点な気がする。
原作があるのであまりに逸脱したキャラクターにはならないだろうが、演じる人によってかなり印象が変わるだろう。
まあ、脱いでくれる人に限定されてしまうのだが、それを無視するなら、例えば松岡茉優ならばもっととんがったばるぼらになっただろうし、広瀬すずならもっとギラギラしたばるぼらに、伊藤沙莉ならもっとジメッとしたばるぼらにという具合に演じた人によってばるぼらの印象も変わっただろう。
そんな中で二階堂ふみのばるぼらはどうかというと、ミューズ感は薄いものの、泥沼にはまらせる吸引力のようなものを感じた。蠱惑的な魅力のあるばるぼらだったかと思う。
ギリギリ手が届かないくらいの絶妙な遠さと近さがあった。
つまり何が言いたいかというと、二階堂ふみのばるぼらは良かった。
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