「アベンジャーズ・カイジュウ大戦争」ゴジラvsコング ぽったさんの映画レビュー(感想・評価)
アベンジャーズ・カイジュウ大戦争
ゴジラ対キングギドラが酷かったので、もうこの手の映画はいいやと思っていたが、予告でゴジラをぶん殴るところが決まっていたし、前評判も良かったので見に行った。
海上でのゴジラ対コングは迫力があった。
良かったのはそこだけであとはひたすらバカバカしいことを派手にやりまくるだけ。
メリケンの怪獣映画は大雑把である。日本の怪獣映画は『シンゴジラ』が典型だが、怪獣の存在という荒唐無稽な設定を前提として受け入れるが、あとはそこから導かれる現実的合理的なスジ運びが求められる。
一方、メリケン製は、怪獣というありえない設定のもとに、地球空洞説とか、太平洋を横断するリニアとか、コングの同類が超古代文明を作っているとか、手話をするとか、次から次に「ありえない」が繰り出されてくる。宇宙の果てまで冒険する『アベンジャーズ』が楽しめた人にはいいだろうが、怪獣でそれをやるとは思わなかった。
その他
* プロレスをやるために、ゴジラの腕が太くなっている。
* 口から吐く放射能で地殻を貫通させるのは無理すぎる。で、その穴を通ってヒョイって戻ってくるのはご都合主義だが、宇宙を漂流していたアイアンマンがキャプテンマーベルに拾ってもらって帰還するようなものか。
* ゴジラがメカゴジにクソミソにやられるところとか、アメリカ人はゴジラに神秘性を感じていない。単なるグロテスクなモンスターとしか見ていない。今回はアメリカ由来のコングの方が神秘性を付与されている。
* 小栗旬はつまらない映画のつまらない役に出たものだな。おかしな髭をはやし、アメリカ人の手下に成り下がって、白目をむいて。日本人を馬鹿にしてるのか。
* コングと意志を交わせるあの女の子はどこの人なのか。額に巻いているものはアメリカ先住民をイメージさせているのか。
* ギドラの骨を使ってどうしてメカゴジを作るのか。メカギドラだろう。
* アメリカ人は怪獣を管理したがるね。それで怪獣が暴走するというのがパターン。コングは管理できるがゴジラは管理できないので代わりに「ゴジラもどき」を作る。
•エイペックスの社長はアイアンマンのなり損ねのように見える。超科学で作った船に乗るときに制服を着るのもアベンジャーズっぽい。
•冒頭で、ゴジラとコングは太古の昔から争っていた、とかいきなり設定を強要してくる。一言でそれを受け入れろと? まあ、絵は出てくるけど。そもそも生存する年代が違いすぎるでしょう。進化論を信じないアメリカ人は説得されるのか。
•冒頭から流れるノンキな歌には、どういう効果があるのか。飼い慣らされたコングのフニャチンぶりを意味しているのか。