「鬱陶しい梅雨もキラキラとした恋の季節に」Be With You いま、会いにゆきます とえさんの映画レビュー(感想・評価)
鬱陶しい梅雨もキラキラとした恋の季節に
元ネタの日本版「いま、会いにゆきます」を観ていなくて、ストーリーを知らなかったので、新鮮な気持ちで観られた
そして、まんまと泣かされてしまった
ストーリーは、とてもわかりやすい
「梅雨の季節に会いにゆきます」という言葉を遺して亡くなったスア(ソン・イェジン)を待っていた幼い息子のジホと、夫のウジン(ソ・ジソプ)
すると、梅雨が始まったその日に、本当にスアと瓜二つの女性が現れる
しかし、彼女は記憶をなくしていて…
正直言って、途中までは「ありがちだな、わかりやすいなぁ」と思いながら観ていた
優等生のスアと、運動神経抜群のウジンが出会って恋に落ちるくだりも、そこから、すんなりとはいかない二人の恋の行方も
「うん。そうなるよね」と思いながら観ていた
しかし、彼らの若さゆえの意地の張り合いが、次第に私の心を掴んでいく
高校時代のこと。
二人ともまだ子供なのに、自分に自信が持てないと、一丁前に「相手を悲しませてはいけない」と思い、時には相手を突き放してしまう。
しかし、それは「相手を思えばこそ」であり、愛し合う二人にとって、ますます相手を引き寄せることになるだけなのだ。
二人は若いからこそ、気持ちをうまく整理できず、意地を張ってしまう
そんな二人のすれ違いの切なさが、私の胸に刺さり、涙が溢れてしまった
そして、神様も、そんな二人を見て「恋のチャンス」を与える
その全てが明らかになる後半は、涙を流しながら観ていた
梅雨の季節というのは、鬱陶しいものだけど、この映画は、そんな嫌な季節を二人のキラキラときめく恋のシーズンに変えてしまったのも、良いなと思った
梅雨は、懐かしい恋に再会できる季節
そう思えば、ロマンチックな気持ちで過ごせるような気がする
そして、好きなのなら、ためらわずに胸に飛び込むべきなのだ
私たちが生きている時間は限られているから
なんとなく影のあるソ・ジソプも、つい意地を張って強気なフリをするソン・イェジンも良いなと思った