劇場公開日 2019年4月19日

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「【60年の時と国境を越えて。朝鮮戦争時に出会った”父娘”の数奇な人生を描く。人の善性を描いた作品でもある。】」ブレイブ・ロード 名もなき英雄 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【60年の時と国境を越えて。朝鮮戦争時に出会った”父娘”の数奇な人生を描く。人の善性を描いた作品でもある。】

2020年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 最初に、
 今作は、60年間のトルコ軍兵士スレイマンの人生を僅か124分で描いているので、所々、ストーリーは粗い。
 だが、ラストのシーンを観れば、この作品を製作した意義が分かる。

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 冒頭は、1950年6月 韓国のどこかの村。少女ソラは両親と暮らしているシーンから始まる。が、朝鮮戦争勃発で、北朝鮮軍の猛烈な爆撃が始まる。

 舞台は、いきなりトルコのイスケンデルンに移る。そこには、スレイマンや同僚のアリ(二人ともトルコ軍兵士ということが、この後分かる)の姿。
 スレイマンとヌーランが良き中であることが描かれる。
 だが、朝鮮戦争勃発により、彼らは朝鮮半島へ・・。

 苛烈な戦闘の中、スレイマンは虐殺された人々の中で、余りの衝撃で声が出なくなっているソラを見つける。
 家族から離れて戦うトルコ軍兵士達は少女を可愛がる。特に最初に少女にミルクを飲ませたスレイマンに懐くソラ。
 トルコ軍兵士達はソラの名前が分からず、”アイラ”と名付ける。そして、彼女にトルコ語を教え始める。

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■劇中、挿入される”印象的な”シーン
 ・トルコ軍兵士慰問にマリリン・モンローが来るシーンや、(そして、彼女の熱烈なファンであるアリの哀しき姿)

 ・トルコ軍たちが、”東京”(うわわ・・・、所謂、海外から見た日本ね・・。登場する小道具、寿司など”面白く”観賞。)に来て、疲れを癒すシーン。(休暇だよね・・何も説明がないけれど・・)
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 アイラを我が娘のように、可愛がっているスレイマンは帰国を伸ばす。故国でスレイマンの帰国を待つヌーランは”韓国でも聞けるラジオに”ある曲”をリクエストする・・。

 が、とうとうスレイマンに帰国指示が出て、彼はアイラをアンカラの学校(戦争孤児収容の学校と思われる。)に預けるが、アイラは彼を涙ながらに”パパ”と呼び、石畳の道を追いかけて来るが・・

 スレイマンは1951年に帰国するが、ヌーランには既に婚約者がいた・・。

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 時は、一気に1999年、トルコ北西部地震の場面に飛ぶ。
 更に2002年 トルコで開催されたワールドカップの場面。(トルコが3
位になった大会でもある。)
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 スレイマンとアイラの話を聞きつけたトルコのメディアが、アイラの消息を調査しはじめ・・。

 そして、2010年のソウルで起こった事。
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<冒頭にも記載したが、ストーリー展開はやや粗い。だが、前半の朝鮮戦争の迫力あるシーンや
 後半の徐々に高まる期待感、そしてあのラスト。更にあのラスト。沁みてしまいました・・。>

<トルコと日本との関係は「海難1890」(良作です。)で知っていたが、朝鮮戦争にトルコがアメリカ側の支援国として参戦していた事を描いた映画は初鑑賞であった。人間の善性を描いた作品でもある。>

NOBU
Bacchusさんのコメント
2020年4月30日

毎度です!
NOBUさんもジャンル広いですよ!

私はドキュメンタリーと、自分にハマりそうな+αの要素がない恋愛映画以外をチェックして、観たい、時間があれば、暇潰し、観ない、と分けてから選んで観賞している感じです。

Bacchus