惡の華のレビュー・感想・評価
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迷走する世界観が好き
原作未読。心の拠り所を求める少年少女の心の葛藤や行き場のない衝動が痛々しく伝わってきて心が揺さぶられる。予期せぬ展開にグイグイ引き込まれて最後まで目が離せない。エンドロール後のワンシーンも印象的。
玉城ティナの演技も素晴らしく、観ているこちらまでリビドーに目覚めるような感覚に陥った。
迷走する世界観がたまらなく好きな作品です。
2019-209
思春期のリビドー丸出し
今日から俺はでドS(?)役を演じた伊藤健太郎とDinerでドMを演じた玉城ティナが逆転すると思ったので、見ました(笑)
ほとんど、ストーリーは知らなかったのですが、予告編の罵声の数々で、これは絶対と思ってわくわくしていきました。
中学生から高校生にかけての正に青春期に渦巻く数々の煩悩や欲望、プライドや世間体など、その人々の想いが上手く描かれていて、理性と言う名のガマンに耐えている“普通の人”の様子と、そのリビドーを解放しまくる玉城ティナ扮する仲村佐和がかなり濃く描かれていました。
仲村佐和と春日高男の劣等感の塊が引き合うのかと思えば、実は完璧であるマドンナの佐伯奈々子も常に明るいマドンナの常盤文も劣等感の塊があって、結局四人はそこに通じ合うものなのかもしれませんね。
青春をやり直せるなら、仲村佐和みたいな子に会ってみたい気がしますが、、、ダメだ。俺はチキンだから(笑)体操着は盗めない(笑)
色々考えさせられますが、みてよかったと思える作品でした。
ただ、中学生に携帯を持たせるなら学校に持って行ってはダメだぞ(笑)
あと、春日高男のお母さん、墨で汚れたスウェットは見つけるのに、ボタンのひきちぎられたシャツは見つけられないのですか?(笑)三枚くらい捨ててると思いますが(笑)
クソムシだけじゃなかった
めっちゃ共感出来てしまった(-。-;
が素直な感想...
私にも仲村さんの様な人が近くに居たのを思い出した
もしかしたら、自分が仲村さんだったかも...
嫌なこととか都合の悪いこと
諸々、大人になってく途中でフタをしてきた物事がある
春日の様にキチンと向き合って解決してないかも...
『変態』の定義は人それぞれで
必ずしも性的な物だけでは無いと思います
多感な年頃に自分の感情に素直になればなる程、世間との間に隙間がある様に感じてしまって
得意げになる人も居るし、誰にも理解されないと嘆いて自分で解決出来ない事となると仲村さんや春日の様に自暴自棄となる若者も...
何があっても、自身の経験となり将来の糧になるんだよ
と、あの時の自分に言ってあげたい
マイナスポイントはどうしても中学生に見えない事ですかね笑
玉城ティナちゃんの春日へ振りえりながらの冷たい視線を送る時の顔や
健太郎さんの恍惚とした表情やスライディング土下座(笑)最高でした!
青春の後ろ姿を人はみな忘れてしまう
先ず最初に言っておきます。私は原作の漫画も
アニメも知りません。
皆さんのレビューも一行も読んでいません。
だからそれは違う、とかその話は聞き飽きたとか、それは別のレビュアーさんの話と一緒だとか思われる方もいると思います。
ですから、最初に謝っておきます。
ごめんなさい。
私はクソ広い関東平野に住んでいます。山は見えません。田舎に行くと駅前にささやかな商店街があり、畑があり、古民家カフェがあり、神社仏閣がある。
そして山が必ず見える。あの山に見守られている感じ。ゆったり時間が流れている感じ。
たまらなく好きです。しかし・・・
それは一方的な見方です。実は山が見える風景。それは地方都市のデフォルトです。あの山は自由を阻害する象徴。あの山の向こうに自由があるかもしれない。少年ジャンプが金曜日に売っている店があるかもしれない!
山の中の平地で生きている事。全てがそこで完結している事。息詰まる感じ。
そっちがデフォルトだった!
さてこの映画は群馬の地方都市が舞台です。
ここが大事です。海無し県。埋め立てで土地を
増やす事はできません。
ここ試験に出る所と先生が言う。それくらい大事です。
逆に群馬県人に言ってはいけない言葉があります。
「群馬って山しかないよね」
ダメです!それをいっちゃあーおしめえよ!
群馬県人を手なずける言葉があります。
「上州かるた知ってる?」
群馬県人のソウルゲームだから絶対知っています。そこで、鶴、舞う、かたちの・・・
「群馬県」(一緒に言ってくれます)
これで群馬県人を手なずける事ができます。
多分群馬県人は閉塞感を持っている人の割合が高いでしょう。離島に住んでいる人の次くらいに多いでしょう。
そういう空気をこの映画から感じました。
一応言っておきますが、ディスってるようですが私は群馬県が大好きです!温泉最高!松本城最高!
それは長野県だよ!
私はこの映画を観て、ある映画を思い出しました。その映画とは・・・
「月光の囁き」
京都の地方都市が舞台の青春映画。かと思いきや変態映画。主人公は極めて普通の男子高校生です。憧れの人と、良い感じになる。
所が憧れの人の物を盗み始め、さらに家に呼んだ時、トイレに録音機をしかける。排泄音まで!
そしてそれが全部ばれてしまう!そこから物語はヒネリ出します?体操の白井選手くらいヒネリます、ゴール地点が見えない。機会があれば見てください。
多分、多くの人はキモイ!観たくない!
そんな感じだろう。しかし・・・
私は共感してしまった。わかってしまった。
青春ってそんなもの。キラキラしてるだけじゃない。
例えば魔法の鏡であなたの暮らしを覗いてみたいとか偶然を装い帰り道で、待ってますとか。
微妙に腹黒い考えを持っている。
青春はそんなに美しいだけではない。不都合な記憶は削除して甘酸っぱいものにしている。
青春の後ろ姿を人はみな忘れてしまう。
私はこの映画に共感した。好きになってしまった。賢者になった。
賢者にはなりませんね。
この映画はまごうかたなき青春映画です。
着地点が見えません。何回も
そうきたか! と思いました。
キャストの熱演も凄い!
特に玉城ティナちゃん!エキセントリックにも
程がある。こういう美女に翻弄され、罵倒され
殴られ蹴られ。最大公約数で言うと、全男子の
憧れだろう。
最後の場所にも意味がある。正直傑作だ!
見事な雰囲気の演出
だいぶ屈折した恋愛映画❗
井口監督
デッド寿司、ヌイグルマーZ、電人ザボーガー。
正直、井口昇監督はB級映画のイメージが強い、いや完全にB級映画の監督だ。
そして今作、悪の華はとても素直に、言わば無難に、忠実に原作を再現するかのように、丁寧に描かれて行くストーリー。
押見先生の原作がとてつもなくパンクで、文学で、物語の推進力を持っているため、そのままを映像化すればいいだけなのかも知れない。
が、しかし。
が、しかしだ!
春日クンが、仲村さんが、佐伯さんが、常盤さんが、井口昇監督が!
俺達を殺しに来たぞ!!
シーンの、カットの、セリフの一つ一つが刃物で、鈍器で、人の心をえぐるための尖ったスプーンだ。
痛みと記憶と涙で殺されそうになる。
別に映画はエンターテインメントが全てじゃない、人を刺し殺す装置で有ってもいいと思う。
井口監督で良かったと思う、つたなさを含め最高に。
優れた習作
作り手にものすごく言いたいことがあるんだなというのは解るんだけど、それが何かは解らないの。
もちろん観る側の感性が合わないせいもあるけど、作り手側の責任もあると思う。
何か一つ突き抜けて「あ、そういうことか」と、感性が合わなくても解る作品が観たい。
玉城ティナの演技いいのね。これ系の役をやってくれる美形女優はいないから、いいよね。でも狂気は宿ってない。ミニスカートで教室で狂ったように墨汁まきながら、パンチラはしないの。そんな狂い方あるかな。
伊藤健太郎はかなりうまい。玉城ティナの演技を受けながら、存在感を出してくるのが凄い。
井口監督は、演出がところどころそれっぽいんだけど、《少女ピカレスク》のようなムチャクチャさがなかった。メジャー作品で色々と考慮することが多いと難しいのかな。
何か凄く言いたいことがあって「よっしゃ、メジャー作品でやってやろう」と決意の作品ではあると思うんだけど、もう一つ伝わってこない。「この作品をやって、色々なことが解って、それが《……》に活きてます。だから《惡の華》は凄く重要な作品なんです」と後日、監督も俳優も言いそうな習作感のある作品だったよ。次が楽しみ。
クソムシが!
青の時代の鬱屈した感情をエロティシズム、フェティシズム満載の映像で露わに表現する
初っ端、制作陣のある想いがテロップで流れる。(期待高まる)
冒頭の数シーンでの映像に、<この映画PG12じゃ駄目だろう?>と感じた程のエロティシズムの妖しいオーラが画面から漂い出す。
仲村(玉城ティナ)の下から舐め上げるように春日(伊藤健太郎)を見る大きな目が又、禍々しいほどに妖艶。
ある出来事を見られ、春日は仲村の下僕となっていく過程も刺激的。嫌だいやだと言いながら、春日はどんどん仲村の言いなりに・・。
<この映画、本当にR指定じゃないのか?>
仲村は自らを一般社会に馴染めないと感じており、”向こうへ行きたい”と繰り返し口にする。春日は徐々に仲村に自分と同じ匂いを感じ始める。
春日の中学時代(こんな中学生いるかい?)と高校時代を行き来しつつ、物語は刺激的シーン、セリフ満載で進む。
異形でダークな青春映画の怪作。
邦画にしては頑張った方か
☆☆☆★★★ 原作コミック未読。 観終わって、この監督にしては?と...
☆☆☆★★★
原作コミック未読。
観終わって、この監督にしては?と思ったら…。なるほど、その様な経緯があったのですね。
確かに言われてみれば、内容的にも分かる部分がチラホラ…と。
それにしても。観る前は(内容は知らず。更に、この監督の過去作品から見て)それ程の期待はしていなかったのですが、これがまた予想外の出来の良さ。
※ 但し、はっきりと言っておきますが。刺さらん人には、ま〜〜〜〜ったく刺さらん映画ですので、その辺りは自己責任でご覧下さい。
多感な学生時代に、何〜〜〜〜にも良い事が無く。「あ〜〜〜〜んな時間は、自分の人生から消し去りたい!」…と、強く願ってやまない人にとって見れば。あの頃、自分の周辺に起こっていた全ての《クソ虫》を、排除したかったあの想いが。スクリーンを通して伝わって来たのではないだろうか?
逆に言えば。あの頃の学生時代には、楽しい思い出しか無く。「あの頃の自分は輝いていた!」と思う人には。後半で飯豊まりえ嬢が海岸で巻き込まれる場面は「何これ?訳判らん!」状態でしようね。思わず椅子からずり落ちてしまいかねないでしよう。
でも、そんな想いが分かる人ですら。(本来は)ごく普通の学生時代を送っている筈のまりえ嬢が、何故にこの場所に居るのかは。よくよく考えると少し分からないとも言えるんですけどね(@ ̄ρ ̄@)
これはもう、そんな嫌な時代を必死になって生きて来た人の為に有る…と言ってもいい作品ですね。
そうゆう人達の、鬱屈したマグマの爆破する気持ちを体現したかの様な、伊藤・玉城コンビは素晴らしかった。
※ クソ虫……じゃなくて繰り返し
2019年9月28日 TOHOシネマズ上野/スクリーン5
童貞青春映画としては傑作だと思う。
漫画と実写の狭間て
中学生じゃないと話が違う
大きな閉塞感の塊を見つめる
厨二の哲学。
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