殺さない彼と死なない彼女のレビュー・感想・評価
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4コマ漫画とは思えないね
星評価が良いので、
若い子の観る映画なのかな?と疑いつつも鑑賞。。
出てくるのは学生さんなんだけどね、
感性が大人でね、、
共感するとこ沢山ありました
撫子ちゃんの想い方はとても独特なのに
健気さが良く伝わる演技で良かったな〜
きゃぴ子と地味子の関係性も
1歩間違えば険悪になりかねないのに
支え合える関係がステキ
リスカは良くない事と思うけど、
ツラい人生送る為に通過儀礼みたいな感覚ででも
やらなければ居られない若者たちは存在するのよね
ななは本気で死のうとしてる訳では
無さそうなので安心したけど·····
四コマ漫画なんだけど
ちゃんとストーリーとして繋がってるし
主人公のふたりも最後にちゃんと想いを伝えあえてるし
タイトルからは想像出来ない結末で
気分がスッキリする作品でした
追記:2019.12.12
トークイベント付きの上映回にて
監督さんと奥華子さんのお話が聞け、
さらに奥華子さんの生歌まで聞けて
本当に光栄でした
泣けるポイントは1度目と変わらなかったけど
今回はたくさん笑えました
泣きながら笑ってました(。>ㅿ<。)
みんな表の顔と裏の顔があって
そのどっちも分かる〜って事ばかり
死ね、殺す、ブス····とはいえ
言葉一つ一つの想いが胸に響きまくる
結末分かってても、また観に行きます
上映館もっと増えないかなぁ…
上映期間もっと続いててね!!
外は寒いけど、
めちゃくちゃ心が暖まります🎶(灬ꈍ ꈍ灬)ポッ
美しい映像と切ないドラマに涙出来る良作
口の悪い留年生の男子とリストカットを繰り返す同級生女子の恋。並行して更に二人の女子の恋模様と恋模様を狙う殺人鬼?の不穏な存在を散りばめた複数の群像ドラマ。
おそらく意図的に演出されているが、棒読み寸前の台詞まわしで、進行するおかしみのある会話が、距離の縮まる男女の物語を紡ぐ。
時系列少し前後させた展開の脚本も練られており、更に別の二人の女子の恋と人間模様が、対比的に描かれている。
自然光を生かして白いハレーションを多用する画面や女優の淡いクローズアップの美しい撮影。
夕景などの光の美しい時間に撮影した絵も結構多くて凝っている印象。
全体的に撮影や照明がとても素晴らしい。
主演の桜井日奈子は、劇中ではブス扱い?されているリストカット女子高生を体現して、ちょっと下ぶくれ気味な面持ちで、いわゆるぶさかわな感じだか、後半からの表情の変化がキリッとして素晴らしい。
好きな男子に猛アタックをかける撫子を演じる箭内夢菜は、役名から反映された綺麗な言葉使いと折り目正しい仕草で今時とは、思えない浮世絵離れした女子高生を好演。
普通の男なら、この子から告白されたら有頂天になるのに相手の塩対応が可笑しい。
男好きな親友のキャピ子に翻弄されるメガネ女子の地味子を演じる恒松祐里も良い。
劇中でメガメを取らないが、とても大人系美人で、将来的に一番伸びるのでは?と思う。(妄想です。)
主演の間宮祥太朗も実年齢が20代半ばなので、最初の登場場面から落ち着いて高校生に見えない苦しさもあるが・・そういえば留年生の設定なのでそれを踏まえていると納得。(何年留年?)
クールな彼が、鹿野の前で慌てる場面などもチャーミングに演じていて好演。
監督と脚本の小林啓一は、過去にハロプロの超有名なPVを手掛けている人だが、PV上がりの監督に多々ある美しい映像だけで、ドラマは空疎な物に陥らず、キャラの心情もきちんと演出して長回しの使い方も上手い。過去作も追って観たいと感じさせる。
後半の驚きの展開や切ないドラマに感情を揺さぶられるし、若者向けアイドル映画に、必要なある年齢帯の俳優を綺麗に撮っている映画としても良作。
ただ、これらのドラマ全てが必要だったのかは、123分の上映時間を考えるともう少しスリムに整理されてもいいのでは?と若干感じたが、映画が気に入って再見すると気にならないかも。
何年か前に映画館の上映スケジュール都合で、大手の若者向け日本映画は120分前後が望ましいとされている事情があると聞いた事があるので、この作品もそれにピッタリ当てはまるが。
「死ね」という言葉がチクチク突き刺さる
6人とも愛せる抱きしめたくなる。
こんな愛情表現があったなんて
ぜひなんの準備もせず観てほしい作品
生きている実感
最初のうち、メインの2人以外はセリフが不自然に感じて、合わないわあと思いました。
このゆるーい感じが。
はるか昔の私の高校時代と言えば・・・
傘が曲がる程の満員電車で痴漢のプレッシャーに耐え、バスも含めて通学には往復3時間近くかかり、そうまでして通った学校では毎年自殺者が出た、という殺伐たるものでした。
こう書くと、結構灰色だなあ。もちろん、それなりに楽しんでいる人はいましたが。
とりあえず、休まずに通った自分を褒めようっと。
映画の話に戻ります。一人一人をじっくり見ていくと、それぞれが迷いつつも頑張ってる様子に引き付けられます。きゃぴ子と撫子のキャラは受け入れにくいですが、気持ちは解りました。
ななが最初は不安定で、映画の色調もどこか頼りない感じだったのが、最後のシーンでは色鮮やかで、笑顔も希望に満ちている感じが良かったです。
最後に。みんな、死なないでね。生きているから未来があるんだよ。当たり前か。
【哀しくも優しい恋物語。小坂と鹿野の強い絆は永遠に続く。後半は涙を堪えきれず・・。】
クラスで明らかに浮いている小坂(間宮祥太朗)と鹿野(桜井日菜子)。
が、鹿野のある行為を目撃した小坂が”死にたい”が口癖の彼女に”興味”を持ち・・・。
”殺すぞ”が口癖の小坂だが、鹿野への”殺すぞ”のトーンは優しい。
又、二人の不愛想だが、じゃれあいのような遣り取りの合間合間に、
・男に惚れやすい”可愛い”きゃぴ子(堀田真由)と幼少時からきゃぴ子を冷静だが、暖かく見守る地味子(恒松裕里:良い女優さんである)の関係性、きゃぴ子の恋する姿
・一途に八千代(男子です)を慕う撫子との若いながらも駆け引きに似た恋愛・・。八千代の”君は僕が君の事を好きになったら好きではなくなる”というセリフ・・。
などが挟み込まれ、”面白い恋愛青春モノだなあ”などと、楽しく観ていたら、あの展開である。
ちょっと、反則だろう、小林啓一監督。
後半、涙が止まらなくて困ったじゃないか。
鹿野が川辺に佇む撫子に優しく寄り添う姿や
美しい桜並木を歩く鹿野の斜め後ろから”生きている蜂”を優しく手で追い払う小坂の姿にとどめを刺された作品。
<生あることに感謝し、愛する人がいる事の有難さを、今更ながら思い出させてくれた素晴らしい作品である。>
映画愛がこぼれ落ちる普遍的な青春映画
群れから離れて生きてきた小坂(間宮祥太朗)と鹿野(桜井日奈子)はお互いが大切な存在となった。
幼なじみの地味子(恒松祐里)とキャピ子(堀田真由)は正反対の存在だったが二人の友情は揺るがなかった。
好きと言えなくなった八千代(ゆうたろう)は彼のことを好きと言い続ける撫子(箭内夢菜)により前へ進もうとしていた。
この三組の高校生たちのエピソードを刻んでつないでいく。個人的には小坂と鹿野、そして八千代と撫子のエピソードが愛おしくてたまらなかった。大切な人と出会う奇跡があった。
小林啓一作品は初めてだが、映画愛があふれていた。大林宣彦、大森一樹、岩井俊二、そしてその先に小津安二郎がいた。やられたと思った。
音楽でアクセルやブレーキを踏む手法、非日常的な会話を淡々と積み重ねていく手法、終盤で三つのエピソードを交錯させて観る側に時系列を再構築させる手法などなど、テクニック的なものも楽しいが、何よりこの作品には魂が吹き込まれていた。映画のマジックを感じた。涙がこぼれた。
素直に降参します。映画に愛をこめて。
今まで見た実写映画の中で…
原作からのファンです。
今まで、原作を知った上で見た実写映画の中で
1番良かったと感じました…!!
キャストの方や、セリフの一つ一つ、
隅々までがとても良かったです。
原作を読んで号泣済みでしたが、映画でも
号泣し過ぎて目が腫れました。
なるべく多くの方に見て頂きたい映画です!
起用された若手役者陣、全員ハマり役
命の尊さを理解しているのに死にたがりなシカノ。「殺す」が口癖の小坂。子供の頃、誰もが一度は「そんなこと言ってはいけません」と注意されたことがあるだろう。
そして地味だのブスだの言われながらも誰よりも強く逞しい地味子と、寂しがり屋ででも本当はたった一人の彼女(地味子)の存在に救われているきゃぴ子。
原作から名前が変わった撫子は、その名の通り純真無垢でただ真っ直ぐで可愛らしかった。
映像化にあたり、柔らかい雰囲気に変わってはいるがそれが見事に箭内夢菜さんとマッチしていた。
彼女の告白を断り続けながらも拒否はしていない八千代を演じたゆうたろうくんは一番のハマり役。
リスカシーンや、結末はややショッキングなものではあるが、漫画原作とは思えない程現実味のあるリアルな若者たちの話。
小林啓一監督独特の雰囲気は、逆光の頃と似たものを感じるが、なぜそうなったかという背景より今の気持ちの共有や交流を大切かつ丁寧に描いている。
とにかく若手の演技が凄い。冒頭の間宮さんの「くそつまんなそうな」表情から引き込まれる。桜井日奈子さんは間違いなくこの作品がいちばんの代表作となるだろう。彼女が持っている「可愛らしさ」は完全に封印はせず、優しいシカノの笑顔は演技なのかわからないほどナチュラルだった。そして今年何本も名作に出演している恒松祐里さんは圧倒的。百合ではないがきゃぴ子が「大切でかわいい存在」というのを台詞回しや表情も含めて、存分に表現していた。彼女のアドリブだという「遠目はね。」のシーンは必見。原作を読んでいて、一番難しいのではと感じたきゃぴ子を演じた堀田真由さんはきゃぴ子そのものだった。ちょっとした仕草、首の傾げかた一つにとってもなりきり感が素晴らしかった。箭内夢菜さんは見せ場の多い役を存分にかわいく柔らかく演じていたし、ゆうたろうさんの冷めた表情からの時折見せる真剣な目は見事だった。
もともと世紀末さんの原作が良いので、それを上手くオリジナルエピソードも加えながらまとめあげた良作。「また漫画の実写か...」と見るのを躊躇している人にも観てほしい。
心が痛む部分もあるが、決して後味は悪くない。
何かを考えるきっかけになるだろう。
あとふつうに泣いた。
新しい桜井日奈子さんが見れました。
桜井日奈子さんの大ファンです。日奈子ちゃんは今までキラキラした高校生の役が多かったのですが、これまでに見たことないまた新たな日奈子ちゃんを見ることが出来ました。作品自体もちろん感動しましたが、日奈子ちゃんってこんな演技もできるんだって胸を打たれました。
お話に出てくる三組それぞれに癒されて泣かされて、観終わったあとは余韻と愛しさでいっぱいになりました。公開初日に観に行ったので早2週間経とうとしていますが、今でも映画のシーンひとつひとつを思い出すと泣きそうになります。
私の地元ではまだ上映されていないので、上映エリア拡大を強く希望します…!
5時間ゴミ箱を漁った理由
ラストシーンの桜井日奈子さんが素敵です。
それは、そこに至るまでの場面で普段の桜井日奈子さんのイメージとはかけ離れたキャラクターを演じきったからこそ伝わる可憐さなのだと思います。
音楽を担当した奥華子さんが、ラジオで、公開前、原作を読んでいた人の中には、桜井日奈子さんの起用に心配した人もいたという話をしていました。
それを聞いて、東京国際映画祭で明かされたエピソードのワケがわかったような気がしました。そのエピソードとは、クランクインして最初の冒頭のシーンの撮影で、桜井日奈子さんが、OKが出るまで5時間もゴミ箱の中を漁る場面の演技をし続けたというものでした。
ひどい監督だなあと思って聞いていましたが、その5時間で、桜井日奈子さんはシカノになったんでしょう。そうして出来上がったシカノが、自分が変わることで他人も変えてしまえるラストシーンの女性となる120分。それがこの映画です。
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