「苦肉の策としか考えられない」宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第七章「新星篇」 niceさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5苦肉の策としか考えられない

2019年3月5日
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まず、率直な感想としては、全く不満、残念だった。多くの方々が言っているように、短時間に多くのエピソードを詰め込み過ぎで、なんでそうなるのか納得感のないまま、旧作の名場面が次々に出て来る。
また、善悪や人間愛、その葛藤について、従来ない深い視点で、多くのエピソードを描いて来たのに、最終的には、勧善懲悪でシンプルな人間愛の世界であった旧作の戦闘ストーリーをなぞるだけ。(勿論、旧作はそれに撤したものであってそれで良かった)
いくら名場面といっても、そこに至る背景や必然性が描かれていなければ、全く感動しない。
多くのエピソードで複雑な人間愛や心理を描いて来ても、最終的に単純な戦闘では、結局何だったの?となってしまう。
そんなことは、制作のプロならば、我々に言われるまでもなく解っているはずである。なのに、何故こうなってしまったのか?
制作上の制約によるものではないか?
例えば、予算等の制約で、上映時間を短縮せざるを得なかったのでは?(最初から1時間半は不自然に短く感じた)
時間を短縮するなら、制作者としては、今回掘り下げてきた人間愛の部分に重点化したいであろうが、営業上、旧作の名場面を全て盛り込むことが至上命令であったに違いない。
その結果出来上がった苦肉の策の産物が今回の第7章だったのではないか?
そう考えると、少し納得がいく。
きっとそうに違いない。
いや、そうであって欲しいと願うばかりである。

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