人狼のレビュー・感想・評価
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ハン・ヒョジュさんが見たくて
ヒョジュさんの出演作で見ました。この映画で今まで以上に美しさと演技が光っていたと思います。俳優さんとアクション目当てで見るにはもってこいだと思われます。ストーリーに所々引っかかる部分がありましたが、、、 冒頭で、2029年の韓国の治安が不安定に陥った背景について語りが入っていますが、個人的にはストーリーの土台が今一つだったように感じます。詳細に言うと、「強力な統一国家をおそれた周辺国が」のあたりです。フィクションなので、現実では起こっていない事をいかに見る側に納得させるかが重要ですが、内容が希薄だと思いました。また統一国家の旗がEU連合を思わせるイラストだったのも。。((細かすぎてすみません!
ですがやはり韓国は演技のレベルが高すぎる、、、! カン・ドンウォンさんとヒョジュさんの哀愁漂う演技に引き込まれました。 彼女はインタビューで、今まで以上に難しい役どころだったとコメントしています。憂いを帯びた眼差しに同性でも見とれてしまいました。。原作は見たことがないので多くを語れませんが、映画単品でも楽しめるのではと思います。
もし近未来の半島に特機隊があったら
押井守の「ケルベロス・サーガ」韓国版。
ドイツが勝った戦後「If」ではなく、南北統一寸前の近未来「If」を舞台にしたことで、「反体制」ゲリラは「反統一」に変わり、水族館がタワーに、路面電車がロープウェイにとロケーションも変化。
更に実写ならではの派手なアクションや、韓国映画が得意とする「体制の腐敗」描写がガッツリ増量。
それ故に「ドローンならタワーの外から狙った方がいいよ!」と思わずツッコんだり、公安のハン(辺見)がかなりの下衆公務員に成り下がってるのに戸惑ったり。
とはいえ、基本的な筋書きはオリジナルと同じで、その静かな空気感はきちんと受け継がれてるし、特に終盤下水道でイム(伏)が狼に戻るくだりは完全に原作通り。
その後もちゃんと「敵側にとってのホラームービー」になってて、しかも原作以上に人狼が速くて強くて痺れた。
しかしだからこそ、ラストの展開をうまく咀嚼できなかったのも確か。
組織に殉じ「狼」としてしか生きる術を持たない主人公の絶望とともに幕を閉じる悲劇が、全く違うラストに。
おそらく、過去の「If」ではなく、自国の未来についての「If」を描くにあたって、少しでもラストに救いを与えたかったのかな…と解釈しています。
この映画のような社会の混乱が、今も隣り合わせの国だからこそ描けた、過酷な殺し合いと微かな希望。
多分今の日本では描けない物語だし、多少残念ながらも「これについては日本製じゃなくて良かった」と素直に思えた実写化だった。
あと要所で溝口肇さんの原作サントラが流れて、マジ最高でした。
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