「独裁政治の始まり」僕たちは希望という名の列車に乗った ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
独裁政治の始まり
今作はまだ東ドイツが完全にソビエトから支配される前だからなのか、私が想像したよりも緩い空気を感じました。独裁政治の始まりは思想の制限から言論統制、厳罰化、密告、処刑と順を追って過激になっていくのかもしれません。だからこそ、思想の制限を国家が進める前に何とかしないといけないのではないでしょうか。日本では抗議することがマイナスのこととして捉えられる事が多いですが、抗議できない社会に生きる人間はどうなるのか、行き着く先にある社会はどうなるのか。抗議の持つ重みを改めて考えさせられてしまいました。
第二次世界大戦終結後に、ドイツが東西に分割され朝鮮も南北に分断されました。歴史にたらればはありませんが、もしかしたら敗戦国日本もアメリカ陣営とソビエト陣営に分断されていたかもしれません。そう思うとこの作品が他国のことの様には思えませんでしたし、過去の話とも思えませんでした。独裁政治はいつの時代も起こりうる事だと思います。
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