「自由を求め惑う東ベルリンの若者たち」僕たちは希望という名の列車に乗った まっくん a.k.a. エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
自由を求め惑う東ベルリンの若者たち
第二次世界大戦後、旧ソ連諸国および旧東側諸国はロシアの占領下に入った。最近の映画によるとナチスの時代よりも状況は遥かに悪くなったようだ。
今作はベルリンの壁ができる5年前、1956年の東ベルリンが舞台。ソ連の影響下で社会主義の名のもとに行われる恐怖政治。そこに自由はない。
ハンガリーの反ソの蜂起に同調したエリートクラスの高校生たちの「2分間の黙祷」が思わぬ波紋を呼んだ。
彼らを抑えつけようとする理不尽な論理に激しい違和感を覚える。まだ壁がなく西へ行ける可能性があったのが微かな救いだった。
自由の萌芽が決して見逃されることのないあの時代の閉塞感を嫌というほど感じる秀作だ。
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