「ベトナムの哀愁」ソン・ランの響き SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
ベトナムの哀愁
アジアの原色そのままではない、渋いグリーンのフィルターをかけたような画面。美しい愁いを感じさせる色調だ。どこを切りとっても絵になる感じ。間に挟まれる伝統演劇のシーンも眼福であり、その調べに異国情緒がいや増す。
ストーリーは、真の意味でのBLというべきか、青年二人が互いを生きていく頼みにするような、深い心の絆で結ばれたプラトニックな関係を描いている。
美しい。そしてとても哀しい。
街角の喧騒と匂い。
泣きたいような雨の日の午後に観たい映画。
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