「翔子ちゃんと翔子さん」青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
翔子ちゃんと翔子さん
原作もTVアニメも全く知りませんでしたが、この劇場版単体でも人物関係を把握するのに手間取ったものの、SF的な内容を堪能しました。
「思春期症候群」とは何ぞや?と思いつつも、重い心臓病を患っている翔子ちゃんと彼女が思い描いた未来を具現化して、現在と未来の二人が同時に存在しているという大胆な発想。要はタイムスリップして、もう一人の過去の自分がいるという逆転の発想。これを物理学に強い双葉理央が、超ひも理論と相対性理論で説明しようとしているものだ。
同じく思春期症候群の梓川咲太の胸に傷ができていて、突如痛み出すなど、かなり高度なタイムパラドクスを描いていました。同じ人間が存在してはならない。また同じ心臓が二つ存在してはならない・・・
フラフラしているのは現在をしっかりと生きていないということ。クリスマスイブの運命を変える交通事故が起点となり、相対性理論によって意識だけが光速を超えたのだろうか、実は現在を描いているのではなかったという衝撃がありました。夢を見るというのも未来と過去を表現していて面白いけど、超ひも理論だとすると、いくらでも次元の違うストーリーが作られややこしくなりそうです。
残念なのは、背景は綺麗だったけど、人物の絵が繊細さを欠いていたことだろうか。序盤では翔子さんと麻衣の髪の色の区別がつかなかったし、顔がみんな同じに見えて困ってしまった。個人的には双葉派・・・結局は巨乳かよ!とつっこまないでください。メガネっ子好きなだけです・・・
コメントする