「中途半端な映画」十二人の死にたい子どもたち えしむうさんの映画レビュー(感想・評価)
中途半端な映画
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ネタバレからすると、結局誰も死にません。そうなった経緯は、彼らが互いに死なないで欲しいと、また、もっと互いのことを知りたいと思うようになり、生きる道を選ぶ、みたいな感じです。結末の善し悪しはここでは触れませんが、作品のメッセージ性として「自殺は良くない」的なことを訴えているように思います。
問題なのはそこまでの経緯です。登場人物が多すぎて、一人一人に同情も感情移入もさせることが出来ない演出の不足。また脚本の浅はかさ。それによる視聴者の納得を得れない。怪訝は放ったらかしで、十二人の中だけで「君は悪くないよ」「それなら生きてよ」みたいな会話が進んでいくので、典型的な一人芝居ならぬ十二人芝居がたんたんと続きていき、ひたすらに暇な時間でした。
そのために、強いメッセージ性を含んでいる映画にも関わらず私たちの感情が揺れるのはちょっと大きめの雷音と騒ぎ立てる彼らの不毛な討論へのビックリ、みたいなところです。結果、あれ?何を見せられたの?みたいなことになる中途半端な映画になっていると思います。なんか最後に感動みたいな演出入れてますけど、別にね。はい。
個人的には、廃病院での殺人ミステリーみたいな感じの方が面白いと思いますが、アガサのそして誰もいなくなったと被っちゃうので結局廃案ですね。
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