「アメリカのリベラル政党の没落」華氏119 トダー・オートマタさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカのリベラル政党の没落
2024年、ドナルド・トランプ氏が
大統領選挙に勝利し返り咲きという「もしトラ」というのが
話題になっていたので、2018年に作成された本作を視聴した
はじめて、マイケルムーア作品を観たが面白い
2016年は大半の人が選挙結果がでるまで
ヒラリークリントンが勝利すると考えていたんだな
トランプ氏は人種差別、女性軽視を隠さない人間で
さらにメディアに対しても攻撃的だった
そんな人間が大統領になったのは
トランプの熱狂的信奉者がいて、
さらに民主党に絶望した人がたくさんいるとされる
しかし、本作はトランプ氏を批判しているというよりも
アメリカはリベラルな人が多いのに
民主党の支持層の労働者が没落して
民主党も共和党と同じように金券政治になってしまって、あまりにも多くの妥協を許してしまい
労働者を失望させてしまったのが、トランプ現象の遠因だと考えているように思う
フリント市のシュナイダー知事の政策による
汚染水問題は初めて知ったがとんでもないものだった
鉛に汚染された水を飲んで
子供たちの健康に被害がでている
GMの工場に問題がでると、工場の水だけまともに戻すのいうのは
あまりにもひどい状態でしかも長期間続いていた。
さらに調査を改竄したりとかオバマ大統領がフリント市に行くが
水を飲むふりをしたことによって市民が失望をしてしまったことが続く
さらに、フリント市ではなぜか軍事訓練が通知なしで行われた
教師がストライキをしたり
若者たちがデモ活動をしているときに
リベラル的であるとされる「大人たち」はその活動を極端だと発信をした。
デモやストライキが冷笑されるのは日本だけではないんだな。
ただ、アメリカだと問題と放置をしていたら
とんでもないことになると感じているからラディカルな行動を起こす人が多いのかな
トランプは強権的な政治家
つまりプーチン、エルドアン、ドゥテルテ、習近平、金正恩などの
強権的なリーダーに親近感を感じているという
習近平も入っていたので、中国に批判的というわけでもないのか?
日本の安倍晋三に対してはどう思っていたんだろう
最後の銃をもつ共和党支持者を見て
2021年の議会襲撃事件を予見していたのかと驚いた。
2024年現在ではバイデン政権で
イスラエル問題で曖昧な態度をとっているように思えてしまうので
また、リベラルな市民が背を向けて
結果としてトランプが返り咲く可能性がでてきているように思えた