劇場公開日 2018年11月2日

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「未来への「警告」映画」華氏119 andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0未来への「警告」映画

2018年11月6日
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鑑賞方法:映画館

トランプ大統領の誕生を予言したマイケル・ムーア監督による「警告」映画。
政治が「普通の人々」から離れ、一部の人間が牛耳るようになったときどうなるのか。散々歴史が繰り返してきたことを映画はなぞるように語り続ける。
トランプ大統領を糾弾する、というスタンスの映画では必ずしも、ない。まあトランプという人は滅茶苦茶だと思うしその立候補のきっかけはちょっと信じられない展開だったが。
マイケル・ムーアは何もかもを糾弾する。妥協する民主党を糾弾する。故郷フリントの水汚染問題とその政治を糾弾する。そして、アメリカという国の欺瞞と妥協を映し出す。それだけでなく、その欺瞞に対して立ち上がる人びとを映し出す。
「知らない」とは言わせない、「難しい」とは言わせない、とにかく動けとこの映画は語る。
突撃系のシーンは少なく、ある種淡々と声を、情報を集めて作った感じだが、最後はこちらにとにかく迫ってくる。
アメリカは振れ幅の大きい国だと感じたが、日本だってどうなのだろうか。まず色々なことを知らな過ぎるな、と感じた。観て満足してはいけない映画。

andhyphen