エデン、その後のレビュー・感想・評価
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眼福な絵づくり
大学生 ヴィオレット は友人とともにカフェ 「エデン」 でごっこ遊びに興じる日々。でも、楽しくはない。
そんな或る日、 「エデン」 に謎の男がやって来た。彼の “恐怖の粉末” を口にして以来、叔父の絵を巡った騒動に巻き込まれてしまう。
カフェエデンの内装(モンドリアン 『コンポジション』 )や チュニジアの民家に登場する裸婦(マグリット 『無謀な企て』 )など様々な絵画のオマージュがデジャヴを生み出し、原色の眩しい色彩がいかんなく鑑賞者を威圧してくる。これでロブ=グリエ特有の反復も散りばめられてしまうと、もう目眩でくらんでしまう。
そんな暴力的な耽美を存分に堪能できます。
個人的な感想としては、(ネタバレになるので伏せます)主演女優といい、よくこれだけ俳優を集められたなと感嘆致しました。みなさん裸体が美しい。
(以下、追記:2018/12/01)
2018/11/29(木)、紀伊國屋書店 新宿本店、中条省平 氏の講演会より
ロブ=グリエは人形好きのペドフィリアで、連れ添いの妻(カトリーヌ・ロブ=グリエ)が娘と勘違いされることを喜んだそうだ。また、ロブ=グリエはカトリーヌ夫人一筋で、かつ、夫婦は浮気を許容しあっていたという。(!?)
だが、そんなロブ=グリエも唯一、「エデン、その後」の出演女優とは寝ていたという。(女優名は明かされなかったため、誰と特定したわけではないのですが) 話を聞いて ああ確かに好きそうだなと 妙に納得してしまいました。(笑)
西洋人に典型的な ボン!キュッ!ボン!なグラマラス美女 というよりは 繊細な少女性のあるコケティッシュさ が際立っている気がする。
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