「ヌーヴォー・ロマンの代表作」ヨーロッパ横断特急 ゆうれいさんの映画レビュー(感想・評価)
ヌーヴォー・ロマンの代表作
【 アラン・ロブ=グリエ監督、1966年発表 】
内容は麻薬運びに右往左往する運び屋候補生の話。
指定された特急列車に乗って目的地のアントワープへ向かう。という話を特急列車に揺られながら作家たちが創作する。おや不審な男が乗ってきた……。
メタの何重重ねで観るものの現実と妄想の境を溶かしてゆきます。筋を追ってはダメです。考えるな感じろ!
フェリーニの『8 1/2』や ウディ・アレンの『カイロの紫のバラ』など好みの方はきっと好きなはず。
ちなみに見どころは主人公の特殊性癖(SM趣向)が仇になるショットです。劇場では、笑いはありませんでしたが、心の内でふふっとしてしまいました。
他、暗示めいた小道具も多く、推理する楽しさもありでロブ=グリエの作品の中ではとっつきやすい作品となっています。
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