「松たか子の所作の美しさと役所広司の台詞力!そして…」峠 最後のサムライ 愚者さんの映画レビュー(感想・評価)
松たか子の所作の美しさと役所広司の台詞力!そして…
主人が帰宅し、刀を受け取る。素手で受け取ってはいけない。着物の袖を巻きつけるように、指紋が付かないように受け取る。武家の嫁はこんなことしなきゃいけないんだ!と思うとともに、この映画の時代考証がいかに素晴らしいかを感じた。その受け取り方が美しい。他の動きもそうだが、所作の順序がきちんと決まっており、そしてそれを忠実に守る。美しいとは、そういうことか…と思いました。継之助の芸者遊びに付き合い、一緒に盆踊りを踊るシーンでは…日本舞踊のお師匠さんより上手な踊りを見せてしまいました😨松さんうま過ぎる!継之助役の役所さんの台詞力はハンパない!長セリフが多いこの映画の脚本でこなせるのは役所さんしか無理でしょう。長いのに力強く、そして悲壮感。それと部下を鼓舞する説得力。全てを表現しなければならない。これは難しい!各役者のセリフの力がハンパないこの映画でも役所さんの存在感は圧巻です。論理では割り切れない行動の裏には、心のあり方が重要だという認識と自分の置かれた立場に忠実であるという冷徹な覚悟がありました。今年一番泣きました。
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