「正直期待外れだった。」えいがのおそ松さん 笹さんの映画レビュー(感想・評価)
正直期待外れだった。
★はまた映画をしてほしい、
またアニメや映画で必ず面白いものを
見せてくれる……
そういう期待と願いを込めて5個つけました。
こんなこと書きたくないけれど
松作品の今後のためにも個人的に期待外れだと思ったものをまとめました。
一応、一期の頃から応援しており
映画も初日に見に行った熱烈なファンです。
《期待外れ①お決まりのパターン》
「動物が意思を持っていて誘導される」「過去の記憶の中に行く」「映画初登場キャラクター」「キャラクターが病気で死ぬオチ」「キャラクターのナレーション(一人語り)で終わる」
どれもよく見る流れ。
1期最終回のような
度肝を抜く展開では無かった。
《期待外れ②18歳六つ子の扱い》
のぞみさんよりも、18歳六つ子にもっと活躍してほしかった。
「僕達いつから六つ子なの?」
その答えも聞けないまま。
18歳の六つ子の活躍が少なかったゆえ、
大人の六つ子と並べた時にやっぱり18歳への思い入れがなく大人の方ばかりを応援してしまう。結局18歳六つ子は大人の六つ子の後に隠れていて何も印象に残らなかった。
また大人の頃とギャップが激しかったわりに
それぞれの絡みがなかったので、見終わっても大人六つ子と18歳六つ子がどこか結びつかず無理に付け足した設定としか感じられない。
《期待外れ③見返さない六つ子》
同窓会で六つ子がニートとバレて
ドン引きし見下されるシーン。
結局見下されたまま終わっていたが
六つ子もいろいろしてきたんだから
欲を言えば少しくらい見返すような展開があれば良かった。
《期待外れ④高橋のぞみ》
高橋のぞみが受け入れられない。
そもそも設定がよく分かりずらい。
黒猫=高橋のぞみなのか、
黒猫と高橋のぞみは別の人格なのか?
高橋のぞみに対して視聴者が知る情報は
「六つ子のクラスメイト」ただそれだけで
長年応援してきたレギュラーキャラとは違い
好きな物も人間らしい一面も
キャラクターに何も愛着がないまま、
あのオチであったので全く感動しなかった。
最初から最後までずっと「誰だよ」状態。
のぞみさんは私達ファンを投影しているものなのかもしれないが、我々ファンはあくまで画面の向こう側から応援しているのであって、六つ子を半ば強制的に呼び寄せている時点で自己投影できない。
六つ子側からしたら、名前言われても覚えてないほど親しくない、
友達でもないただのクラスメイトなのに
羨ましいというだけで思い出の世界に呼び寄せ記憶を改変した彼女に違和感を感じた。
未練というか依存というか…もう怖い。
私は六つ子の映画を見に来たはずなのに
後半からは完全にのぞみさんの映画だった。
《期待外れ⑤おそ松の成長》
他の松とは打って変わり、
ほとんど変化が見えない。
いくら小学生メンタルといえども
18歳の頃とは変わっている部分が必ずあるはず。そこが描写されないのは勿体無い。
《期待外れ⑥オチの演出の仕方》
アニメ本編でのおそ松さんは、感動のシーンになると台詞をあえて言わずにBGMや自然を使って雰囲気で感動させてくれることが多く、そこが好きだったのだが、今回の映画では残念ながらそうではなかった。
他の作品ではなかなか真似出来ない素晴らしい表現方法で、そういうリアリティのある繊細さがおそ松さんの良さであったのに、なぜ変えてしまったのか。ショックだった。
《結論》
六つ子は可愛かったが
心を揺さぶられることはなくガッカリした。
おそ松さんらしさが、おそ松さんならではの良さが、万人受けを狙った結果、消えて無くなってしまった気がした(主に後半)。
こういうオチならおそ松さんでなくてもよかったのではないだろうか。
松ファンなので応援したいのは山々だが、
これがおそ松さんだ!と人に勧めたくなるようなものではなかった。 これが公式???
本当にアニメと同じ脚本家か?と疑うレベル。
もう一度見たいとは思わない。
強いて言うなら前半だけ見たい。