「愛を感じる映画。全ての人に見てほしいです。」えいがのおそ松さん こはるさんの映画レビュー(感想・評価)
愛を感じる映画。全ての人に見てほしいです。
この映画を見ないと勿体無い!なんて言いません。ですが、あなたの大切な90分間がさらに素敵なものになるのは確かです。
「おそ松さん」のアニメ本編を視聴している私のファン目線の贔屓目なしにしても、面白く、感動し、深く考えさせる素晴らしい映画でした。
アニメを見ていない人でも、主人公が「六つ子」で「クズで童貞でニート」であることを把握しておけば大丈夫。偏見や臆することなく見てほしいです。
18歳前後の高校生が抱える、苛立ちや焦燥感、周りからの評価や見方が気になって、自分がブレていくあの感覚。18歳の六つ子が悩み苦しんでいる様子にただ共感しました。
大人になったと思っている大人へ、改めて「いつから自分たちは大人なのか」かんがえさせてくれる映画です。
アニメ本編では六つ子が騒がしく、楽しく過ごす様子を頭を空っぽにしても見ては、「はぁー笑った!今週も頑張ろう」と思えるような元気をもらうアニメでした。
勢いのある30分間。ギャグアニメであるおそ松さんは、長時間の映画に向いてないジャンルなのかもしれません。
ですが、最初から最後まで少しも飽きない90分間でした。本編らしい勢いと、視聴者に共感を求める問いかけ。全てがバランスがよく、何度見ても新鮮な気持ちで感動出来ると思います。(今日で3回の視聴です)
一ファンとしての意見ですが、おそ松さんを好きで本当に良かったと思いました。
制作陣の六つ子への愛、ファンへの愛を感じ、ただただ、涙が出ました。愛に触れるとこんなにも心揺さぶられるのだと知りました。
本当にありがとうございました。
(ネタバレ)
主人公の六つ子たちは、就職もしておらず本編でも言われているとおり、「童貞でクズでニート」。
最初の同窓会でのシーンで、周りがドン引きしている様子からも「普通の大人」像からはかけ離れています。
公開前から問いかけられていた「自分たちはいつから大人なのか」という質問に対して、六つ子たちは所謂真っ当な大人ではないのでしょう。
ですが、後半のシーンで、自分たちがどうなるのか、このままでいいのか、思い悩んでいる18歳の六つ子たちに「ありのままでいい」と言える彼らは、ある意味で立派な大人でした。