記憶にございません!のレビュー・感想・評価
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汚名挽回の三谷監督に伝えたい事
昔っから三谷作品は大好きなものが多く、見る度に幸せになったり、シリアスなドラマでは涙も出たり、期待値の高い、安心できるものが多かったのですが、
近年、監督の趣味?なのか精神性?なのかが変わったせいで、追いつけない展開、飛躍したギャグなど、これはいただけないなぁ…という作品が増えていました。
(作品だけでなく、何かテレビの架空のインタビュー的な寸劇もぜんっぜん面白くなくて、辛かった時があります)
今回、久々の新作映画。予告編を観たところ、この設定ならば、面白いんではなかろうか、と思い、今回も劇場に足を運ぶことに。
ネタバレはなるべく伏せておきます。今後ご覧になる方の旨味を損ねてしまいたくないので。
まず、俳優陣。
これは、素晴らしいですね。三谷監督との連携の取れたベテランを集め、ディーンさんのような話題性のある方もキャスティングする。
まさに適材適所。
個人的には梶原善さん、たまらないです。もう、なんと言うか、ああいうおっちゃん、いる(笑)
三谷劇場にはつきもののサプライズ?というか隠しキャラも健在で、エンドロールでうわ〜って思う人が数人いました。これも楽しみどころですね。
次に、お話。
首相官邸と内閣を中心に回っていき、そして家族や記者とのやり取りなど。
総理大臣を主軸に、そこに関わる人々を描いていくタイプのストーリーです。
いわゆる三谷劇場的なピースを小出しにして最後にピタッとハマるタイプではありませんので、それは期待しない方が良いです。
しかし、見やすさとしては、誰に何が起きてるのか、とかを把握する必要が無いので、こちらの方が何も考えないで楽しむならいいかもしれません。
次に、ギャグセンス。
これは、観る方によるところはあります。
三谷監督の笑いは、大爆笑を期待できるタイプの笑いではないと私は思っているので、ニヤニヤしながらクスクスっと楽しむ、というのが一番だと思います。
腹を抱えてゲラゲラ笑うようなシーンは個人的には無かったです。つまらないとかじゃないですよ?最高に面白いんです。いわゆる笑いの質と言うやつです。
所々に込められた実にブラックなジョーク。これも個人的に刺さる政治家さんとかいるだろうなぁ…とニヤついてました。ボルサリーノハットのパネルとか、官房長官の秘訣、とかね。
あと、こまかーいとこなんですが、ある男を官邸に呼び出すんですが、茶菓子にハッピーターンしか出さない。男は「バームクーヘンぐらい出せよぉ」と、凄むのですが、出ず。
その後官邸に来る人物のお茶菓子にはバームクーヘンが…
なんと言うか、こういう小さな演出とかも好きなんですよね、三谷作品。
総評としては、観てよかったなぁ、ほっこりしたなぁ、と感じられる作品でした。
星一つマイナスにする理由は、自分としては、やはり綿密に練り込まれた三谷劇場が見たい!という所でしょうか。
この人、なんで?みたいなのが重なっていって、最後にぜーんぶ解決する流れ、大好きなんですよね。
あの醍醐味が今回は無かったのが残念。
せっかくのサブキャラ達も通り過ぎるだけだったりして、いずれまた作って頂きたいな、とは思いました。
じっくり観たいので、今度は家で鑑賞します。
予告編、キャストがよかったので観賞
本当に笑えるブラックジョーク!
三谷幸喜監督の作品が好きで鑑賞しました。
広告もさることながら、多くのキャスト方々が出演されるので、とても楽しみでした。
率直に言って、期待以上の面白さでした。
私にとって、三谷幸喜監督作品は有頂天ホテルや清須会議等が印象に残っているので、いい意味での非現実的なドタバタ感で終わるのか。と思っていたからです。
いざ鑑賞してみると、清廉潔白でいることの難しさと憧れ、それを政治家に当てはめることは大変だと思いました。
それと、ちょっぴりの家族愛要素があり、とても楽しくみることのできたブラックジョークのある映画でした。
安定の三谷作品だからこそ、ハードルはどうしても上げてしまいますw
予告編で気になってたのと、観た人の評判も高いので観賞しました。
で、感想はと言うと面白いです。
特に設定が上手い。良くまとまってるし、三谷テイストが満載で小ネタも多数。
いろんなモノを微妙にズラしていくのがなんか心地良くて、琴線にフワッと定期的に触れてくる。
ただ、面白いけど、ちょっと観る前からハードルを上げ過ぎてしまったので、あんまり上げ過ぎない方が良かったかなw
おもしろ楽しい邦画作品の監督と言うと、三谷幸喜監督と宮藤官九郎監督が頭に浮かびますが、三谷幸喜監督は全体的に構成や作り込みが上手いのでなんとなく安心して観ていられる感じはあります。
国民支持率が史上最低の総理大臣が演説中の投石で記憶を失ってしまい、生まれ変わるかの様に良い総理大臣になっていくと言うのが大まかなあらすじですが、最初に書くとそれなりにツッコミどころはあります。
・足を引っ張りあいの政治の世界で他の政党とかの黒田総理に取って替わる的なライバル議員はいないのか~とか
・妻と秘書の不倫がバレて、素直に謝ったからと言って、そんなに国民があっさりと納得するのか~とか
・ディーン・フジオカさん演じる秘書の井坂の心変わり早くない~とか
・百鬼夜行的な政治の世界ってもっとドロドロしてると思うのに、そんなに割りとあっさりなのか~とか
と、まぁ いろいろありますが、三谷幸喜作品は基本的に愛がそこはかとなくあって、悪人であっても何処か憎めない所があるのが救いと言うか、心地好いのですが、上記の部分の辺りをもう少し丁重に描いてても良かったかなと。
特に記憶を無くしてからの黒田総理は割りと謝れば、今までのギャップでなんか許される感じがしなくもないので惜しい。
それぐらいよく謝る。ちょっと謝り過ぎw
特にツッコミたいのは、石が当たって、記憶を無くして、借りてきた猫の様におとなしくなったけど、途中から実は記憶が戻ってたので、これを機会に良い総理大臣になろうと思ったラストのオチ。
で、あれば黒田総理のもっと素の良い人部分とか、実は記憶が戻ってからこそのブラック黒田の部分の怖さを見せつける様な場面が欲しかったかな。
記憶を無くしてから出る良い人部分と言う事は、根っこの部分は実は良い人で何故あんなに自暴自棄的に暴言と悪態をつく様になったのかの件りは必要かなと。
そうする事で悔い改める前の悪態をついてた時の葛藤が理解できて、より善人モードを応援出来た。
そうしないとただの二重人格みたいになってしまいます。
全体の作り込みや細かい部分のさりげない演技なんかは流石三谷作品と思う所が多々ありなので、気になる点を細かくは書きましたが、個人的見解の余談ですがw、楽しめる邦画作品の最高的な監督は伊丹十三監督で、三谷作品もそれに近いぐらいの期待値はあるからこその苦言であると思って頂ければ幸いです。
キャストの役者陣は流石の一言で痒い所まで手が届く布陣は安定感抜群で安心感がありあり。
中井貴一さんの良い人っぷりはハマってます。でもやっぱりワルワルの中井貴一がもっと見たかったなぁw
個人的に良かったのは小池栄子さんと斉藤由貴さん。
小池栄子さんの安定感はかなり凄いです。
安心して観ていられました。
斉藤由貴さんは以前も良いなぁと思ってましたが、なんかあのスキャンダルから一皮剥けた感じw
のほほんとした雰囲気は以前と変わらずですが、なんか良い感じでクセになる様な良いアクセント。
いろんなツッコミもそうですが、総理に「アレ」と言われて出した、チョコバナナとキムチには笑いましたw
ROLLYさんと川平慈英さんは観賞中は気付きませんでしたw
今の政治を皮肉ってる所が多々ありですが、軽く笑い通せて、それでいて政治家としての窮屈さも感じられる。
劇中に子供たちの将来の夢に“総理大臣になりたい”と言う子供は殆どいないと言うのは冷静に考えれば寂しいし、もっと懸念しなければいけない事。
大変な世界だからこそ、やりがいもあるし、夢もある。夢がなければ憧れになれない。
総理の広い部屋に持て余し気味であっても佐藤浩市さん演じるフリーライターの古都が“これぐらいの広さでないと憧れは持てない”と言うのは正論かと。
国民の税金で賄われている言えど、だからと言って、切り詰め過ぎても憧れにならない。
使う所に使わなくて、使わなくてよい物に使っていているからこその今の政治の失落かと思うので、国民は楽しく観れても、政治家の皆様はこの作品を観て、改めて襟を正して頂きたいと思います!
楽しく観れる作品である事は間違いありませんが、個人的には過度なハードルは上げずに、豪華なキャストに痒い所に手が届いた演技を楽しむのが良いかとw
なんだかんだ言いましたが、結構お薦めではありますw
三谷さん?どうしちゃったの?
まあまあ、かな?
好評なのを知って、観てきました。
んー、面白いところも結構あるけど
間(ま)がありすぎて、物足りない感じする。
誰もスマホじゃないし、あれ?
いつの間にか記憶が戻ってたの?
期待したほどでもなかったかなー。
三谷幸喜ではなく、中井貴一が面白い。
最近はちょっと三谷幸喜を避けていたところがあって、今回も目当ての映画までの時間合わせのつもりで、ほんの思い付きで観ることにしたのだけれど、なんだかんだでやっぱり三谷幸喜は面白いなと、普通に思わされた。
いや、今回の映画に関して言えば、三谷幸喜が面白いというよりもひたすら中井貴一が面白かった。絶対アドリブ満載だっただろうことが想像つく彼の喜劇演技が終始面白く、「記憶を失った総理大臣」というお題で中井貴一が楽しんでいるようなそんな印象さえ受けた。
一方で、三谷幸喜が狙いすまして仕掛けた笑いに関してはどこか上滑りを感じないでもなく、中井貴一の演技が三谷幸喜の脚本を喰っていたように感じられた。
政治家のお馴染みの答弁「記憶にございません」から発想を飛ばして本当に記憶を失った悪徳政治家を主人公にした喜劇、という三谷幸喜の着想の素晴らしさは流石だと思うのだけれど、ただそこから描かれる物語が、悪徳総理が改心して正しい政治を取り戻す、という「いい話」風に持って行ってしまうのが、なんとも平凡だなと思わずにいられなかった。着想と設定は最高だけど、そこからの話は実はかなり凡庸。
とはいえ映画館は笑いの渦で、やや年齢層の高めな笑い声がよく響いていました。でもそれも少しわかるなと言う気がした。全体的に古臭いというか、なんだか話が現代っぽくないというか・・・。
それがこの映画の時代背景に依るところなのか(登場人物全員ガラケー問題?)、あえて狙ったことなのか、単純に三谷幸喜の感覚が古くなったのかは分からないけれど、俗にいう「M3・F3層」向けの匂いが漂っていて、どうも私にはしっくり来ないのを感じていた。
前までは三谷幸喜大好きだったんですけどね。前妻の女優さんと別れたあたりからなんかね。それでいて今作で石田ゆり子の役名を「聡子」にして、中井貴一に復縁の台詞を言わせる気持ち悪さったらね。なんでわざわざ「聡」のつく名前にしたか。無意識にしたって気持ち悪いです。ここが引っかかったのって、私だけか・・・?
フフってなる作品
畳み掛けるような展開というものではないのですが、所々笑えて妙にいい話で、見終わったあとにモヤッとしない、見やすい作品です。
結局支持率はあまり変化しない辺り、妙にリアリティを感じたり、
登場人物が皆ガラケーなところにこだわりを感じました。
期待通り面白い
ほっこりコメディ!
予告でとんでもない総理の姿を見せつけられ、絶対にこんな人が総理大臣になれるはずはないのですが、もしなったとしたらどうなるのだろう、と興味を持って鑑賞してきました。
話は予想とは違う方向に展開していき、もっとハチャメチャな総理の姿を期待していただけに、ちょっと物足りない印象を受けました。しかし、それぞれのキャラが立っていて、人間味にあふれ、なかなかおもしろかったです。また、随所に笑いを仕掛け、それでいてメッセージ性のあるストーリーを展開していたのもよかったです。鑑賞後には、ほっこりした気持ちで「ああ、おもしろかった」と口にしてしまう、後味の良い作品でした。さすが三谷幸喜監督です。
その脚本を生かす、豪華俳優陣もさすがの一言です。主演の中井貴一さんは、記憶喪失前後の総理を二重人格とも取れるほどに演じ分けていて、すばらしかったです。そんな総理に振り回されながらも、自身の野望を遂げようとするディーン・フジオカさんや、しだいに総理に好感を抱くようになる秘書官の小池栄子さんもいいアクセントになっていたし、敵役の草刈正雄さんの一癖も二癖もある大物感も実によかったです。他にも、石田ゆり子さん、佐藤浩市さん、斉藤由貴さんらが、がっちり脇を固め、作品世界にどっぷり浸れる2時間でした。
総理大臣を中心に描いているものの、政治的な難解さは皆無で、見るべきポイントはそこではありません。記憶喪失をきっかけに、しがらみから逃れ、自分の思いにしたがって行動する総理の姿こそが、本作の最大のみどころだと思います。そんな総理に誰もが共感し、うらやましく思い、少しだけ勇気をもらえるのではないでしょうか。
観終わった後は、記憶にございません!
中井貴一が素晴らしい
単純に面白い
三谷映画の原点とは
三谷監督の映画は「ラヂオの時間」から全て観ています。
また対談集も読んでいます。特に好きな本は和田誠(この人は単なるイラストレーターじゃありません。面白い映画を四本撮っている。週間文春の表紙も長年手がけています)との共著
「それはまた別の話」です。二人のシネフィル
ぶりが熱く語られます。
その本で最初に語られた映画は・・・
「12人の怒れる男」イカレタ男ではないです。
永遠に語り継がれる傑作。色々な国でリメイクされています。(なんとレバノンでも!)
日本では蜷川幸雄演出で舞台化されています。
主演はなんと・・・
中井貴一‼️
三谷監督も「12人の優しい日本人」の脚本を書いています。怒れるの方が160キロのストレートだとすると三谷作品は110キロのナックルカーブでしょうか。
でも両方面白いですよ。
空間限定の会話劇。舞台出身なので割りと脚本にしやすいのかもしれません。
「12人の怒れる男」は社会派映画というより、サスペンス映画です。12人とも白人です。ユダヤ人が一人います。差別も少し感じました。ちなみにリメイク版には黒人もしっかりいます。何回か行われる評決の場面の演出にはらはらしました。
さて本作ですが、ほぼ首相官邸で展開します。
主演は中井貴一ですが全員に見せ場が用意されています。
印象に残った人は、まず吉田羊さん!怖さとセクシーを同時に表現しています。
次に小池栄子さん!グラビアアイドルからエキセントリックな役を経て、今はしっかり者!
ジェスチャーのシーン!笑いました!
木村佳乃さんのコメディエンヌぶり!笑いました。
ディーンのミーツーで通しましょう。思い出した!
森首相がクリントン大統領と会う時、鮫の脳みその森首相は英語がわからない。
そこで、側近がレクチャーした。
まず、ハウアーユーと言ってください。向こうは必ずアイムファイン サンキュー ツーユーと言います。
そのあと必ずミーツーと言って下さい。
ところが流石!鮫の脳みそ!いきなり言った言葉が・・・
フーユーアー(お前は誰だ?)
凄い。大統領に・・・
クリントンはギャグと受け取りウィットで返した!
アイアム ヒラリーズ ハズバンド(私はヒラリーの夫です)
すると森首相・・・
ミーツー(俺も)
クリントンは絶句した!
それゃそうだ。
というのは作り話です。最初は韓国の大統領をからかうジョークでした。日本のある新聞の記者が森首相にあてはめて記事にして、それが流布したらしいです。
森首相は激怒してその新聞社に押しかけました。そして一喝!
「ファッキン ジャップくらいわかるよ!馬鹿野郎!」
こらこらー(じゅん散歩の下平アナ風)
アウトレイジの北野武でした。すみません。
個人的に嬉しかったのは、ずんの飯尾が引っ越し大名に続いて出ていた事!
関係者にお礼を言いたい。
ぺっこり45度。
中井貴一の表情が物語が進むにつれて変わっていくのにも注目して欲しい。
田中圭の上滑りしてる感じも好き。
正直言って三谷作品で一番好きだ!
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