「面白かった」記憶にございません! 電波あさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かった
誰からも嫌われている総理大臣が記憶喪失になったら…という話。
面白かった。
ネタバレあるから注意。
簡潔に言うと記憶喪失してピュアピュアな心で政治頑張って、万事うまくいく。でも実は記憶ありましたーって話。
記憶喪失前と記憶喪失後でキャラが違いすぎる。人間の多面性を描いたものかもしれないが極端すぎてリアリティはない。リアリティとか今更かもやけど。
恐らく細かい政治ネタが含まれていたと思われるが、わたしそこら辺はわからないから存分には楽しめてないかも。
映画に来てた年代は40後半から50代の夫婦が多かった。平日の昼下がりということもあるだろうが私のような学生はおらず。
振り返るとすっごいチープな話となりボコスカ叩かれそうな可能性もあったが面白く仕上げられているので流石三谷幸喜。
日本の政治を皮肉ってる部分はある。
おっさんずラブで活躍した田中圭を盛り込むことでおっさんずラブファンも取り込もうとしている。田中圭は短いけどインパクトはあり、でも興味ないひとにとってもしつこくない演出だったと思う。
ベッタベタ。
そんなにピンチに陥らず気分的に平和に見れる。でも面白い。終わってほしくないなーと思わさせられた。
個人的には記憶喪失してピュアピュアに頑張ってたけど再び記憶が戻って今までの改善が虚無に帰すエンドをちょっとみたかったけど、ハートフルだった。
このような映画が一位なんて日本は平和だなぁ。
記憶にございませんっていってたくせに結局記憶あるやんっていう。政治家皮肉。
いじめられっこが別人格をつくりいじめられてるのは他人だと思うように、
他人だと思い込めるからこそすんなり謝れたんだと思う。自分じゃないから。
それをやってのけるなんてなかなかにクレイジーなやつだし、過去を自分がしたけど、自分ではないことにしてる段階で全く清廉潔白さはない。悪いやつに戻ってもよかったんだけどーって主人公が語ってる段階で政治に対して真摯とはいえない。今回ずっと生まれ変わりのチャンスを伺っていて、ようやく得た機会を存分に生かした訳だが、人ってそんなにすぐ変われるのだろうか。
しがらみにより今の自分ができてるだけなのだろうか。戻ろうと思えば過去の悪い自分にすんなり戻ってしまうのだろうか。