「もう無理」ターミネーター ニュー・フェイト ドラゴンミズホさんの映画レビュー(感想・評価)
もう無理
いろいろ無理すぎな設定で新しい発想もない。
●結局、物語としては「T2」で終わってる。「T2」の正当な続編とうたっても、冒頭で少年ジョン・コナーを殺して物語の流れをリセットしている時点で、これまでの悪評続編と変わらない。「T2」で作られた内容を一度壊さないと先に進めない時点で、負けな気がする。
●わざわざCGを使って「T2」で活躍した少年コナーを殺すのは悪趣味にも思える。あまりにご都合主義。
●人物を一新し、かつての人気キャラも出しても、内容が焼きまわし。延々と追っかけっこ見せられるだけで物語が広がらない。「T2」の1作めにはなかったスカイネットを壊滅させ未来に希望をもたせる…というような新しい展開がない。
●そもそもスカイネットじゃなくてもいい、ジョン・コナーでなくてもいい、審判の日は逃れられないじゃあ、パート1、2で必死こいてたことが無意味になる。前作の否定としか思えない。
●誰が主役かもわからない。ていうか運命を背負う必然性のない人物ばかりだ。言い換えればターミネーターと戦うのは誰でもいいと言われているみたいなものだ。ジョンを失ったサラがターミネーターと戦う意味はほぼない。審判の日は避けられないし、人類の指導者はジョンではない。ジョンじゃなくていいなら誰でもいい。そして誰がターゲットになって殺されても、別の誰かが指導者になる。ターミネーターから守る意味はない。劇内でどんな死闘を繰り広げられても共感できない。
●T800が年寄りになってることも説明されない。任務を終えたターミネーターが20年起動し続け人間性に目覚めるなんて無茶苦茶だ。ならば未来においても殺人機械なんて誕生しないんじゃないか?人間と機械が仲良く暮らす続編ができそうだ。
●シュワルツェネッガーを無理くり出しました感が半端ない。長年のファンもうんざりだろう。好々爺のターミネーターなんて誰が見たい?
●敵がつまらない。2体に分離するくらいなら、最初から2体送り込めばいいだけ。金属骨格と液体金属という発想も新しくない。
●ネットをハッキングしていろいろ操れるという発想は最早エンタメ映画の病魔だな。そんな能力があるならターゲットに核ミサイルを落とせばすむという発想に行き着く。劇中の攻防がバカらしく思える。
製作サイドは巨額な資金でシリーズの権利を得ただけに、なんとか回収しようとしているのだろうが目新しいアイデアもなく世界観は収縮するだけ。長年のファンにそっぽを向かれるのもわかる。
キャメロンが携わっていない3作目以降の方が別物と考えなければいけないよ。
でも、T2を観た時に感じた興奮と目新しさが無かったのは確か。
工夫のあとは見えるけどね。
同感です。これはこれで娯楽映画としては楽しめるが、T2ファンからすると、あれだけ必死こいて守ってきたジョンを今作冒頭であっさり殺されて心が置いてけぼりでした。笑
そもそも、3.4そしてジェネシスと
キャメロンを無視して作った作品にたいするキャメロンのターミネーター愛の詰まった作品だから
1のオマージュ的作品だから
1ファンの私は好きでしたね
同感です。ジョン・コナー少年の登場には驚きましたが、それだけでした。全てが二番煎じと、こじつけにしか思えませんでした。
ターミネーター2に引きずられていないターミネーター4のほうが面白かった。