劇場公開日 2020年2月21日

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「最後の進化」デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆 よもぎさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5最後の進化

2020年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

太一とアグモン、ヤマトとガブモン最後の進化と別れの映画。
子供の頃にデジモンアドベンチャーをリアルタイムで視聴していた世代としては観に行かないわけにはいかない。事前に発売している小説版も読破済みでの感想です。

まず、小説版を読もうか迷われている方は是非読まれた方が良いと思います。
映画では端折られた細かな説明や設定、カットされたシーンも収録されているので読み応えがあり、且つ読んだからといって映画のワクワクが弱まる事もありません。
黒幕が誰なのか分かってしまいますが、大して隠していない点と、黒幕の正体が誰かというのは正直重要な事では無いので問題無いです。寧ろ早く本性現してくれねーかなーとワクワクしながら見ていました。

文字だけでも結構満足していたのですが、やはり音と映像が付くと没入感が違います。
迫力のあるバトルシーンに、別れまでの時間が視覚化された状態での葛藤、成長した太一達の生活や、逆に変わらないデジモン達のほんわかシーン、めちゃ強なボスデジモン、そして一緒にいられる時間を削っての最後の進化。デジモンアドベンチャー最後のストーリーとして十分な内容だったかと思います。

居酒屋で友達とお酒を呑んだり、ベッドの下にむふふなブツを隠したりと、成人して法令的には大人になった太一達を見ていると20年来のファンとしては「お前ら大きくなったなぁ…」と親戚のおっちゃんおばちゃんのような心境になります。
一方で太一達の成長を喜ぶアグモン達はまるでお爺ちゃんお婆ちゃんのよう。お前らほんと良いパートナーだな。
それだけに別れのシーンはとても悲しく、小説版を読んでタイミングも演出も知っていたにも関わらず泣いてしまいました。こんなんズルいわ。

20年積もり積もった感情があったからというのもありますが、久しぶりに感情を大きく揺さぶられる映画でした。
4月から始まるリメイク版デジモンアドベンチャーも子供たちに20年愛されるシリーズになって欲しいです。

よもぎ