「とても澄んだ作品」ROMA ローマ いけいさんの映画レビュー(感想・評価)
とても澄んだ作品
「ゼロ・グラビティ」がすごく良かったので、アルフォンソ・キュアロン監督作品である本作も鑑賞。
なんときれいなモノクロだろう。生々しいほどの日常生活もきれいに撮れていて映像がとても澄んでいるため、生活音や街の喧騒すら心地好く感じる。日常的な雑多な音の拾い方が絶妙で、耳に届くちょっとした音すら澄んでいる。
そして、時代のせいか一部例外の男性もいたものの、基本的には登場人物皆の心も澄んでいるので、ストーリー全体としてもとても澄んでいる。特に、海で溺れた子供達を迷わず救った主人公の損得勘定なしの澄んだ心は、まっすぐ過ぎて思わず涙してしまったほどだ。
その他にも本作にはコメディチックなトリッキーさもあり、とても魅力に溢れた作品だ。
それにしても、時たま映り込む飛行機、なかなか良いアクセントになっていたな。
さすがはアルフォンソ・キュアロン監督、次作は必ず劇場で観るぞ。
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