劇場公開日 2020年6月5日

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「【”ムービースター”が”ポップスター”を演じ切れなかった理由、幾つか。】」ポップスター NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”ムービースター”が”ポップスター”を演じ切れなかった理由、幾つか。】

2020年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

難しい

冒頭、凄惨な場面から物語は始まる・・。

■印象的だったシーン
 ・学校で起きた凄惨な事件の追悼式で、セレステ(ラフィー・キャシディ:素敵な女優さんになっておくれ・・。「聖なる鹿殺し」以来かな‥。)が、自らも脊髄損傷のリハビリをしながらも、姉エリー(ステイシー・マーティン:嬉しい。)と作った歌声を、哀しみに包まれた人々の前で実に美しいソプラノで歌うシーン。
 これが、きっかけで彼女はスターになっていくのだが・・。

■残念だったシーン (数々あり・・。すいませんが・・。)
 1.セレステがスターダムにのし上がって行くシーンが”きちん”と描かれておらず・・。ジュード・ロウが、持ち味を全く出せていないし、ストーリー展開が粗すぎる。

 2.ウィレム・デフォーのナレーションが饒舌すぎ。(声は渋くて良いのだが・・)
 ”え、そこナレーションで済ませてしまうの?描いてよ、ちゃんと!”
 特に、セレステがスターダムから転落するきっかけになった幾つかの事柄がナレーションで済まされてしまう部分。

 3.ナタリー・ポートマン出演時間の少なさと、空白の10数年後でも脚本の粗さが・・。
 セレステ(ナタリー・ポートマン)とエリーが不仲になったきっかけが、少しだけ描かれてはいるが物足りないし、いきなり新しい女性マネージャーが出てきたり・・。セレステの恋人との関係も一瞬描かれるが、10数年後、いきなりセレステの娘(ラフィー・キャシディ:2役)が登場するし・・。

 4.二つのテロ事件の意味合いが上手く作品に生かされていない。
 何らかのメッセージ性がある様には、見えず。

<ナタリー・ポートマン制作総指揮とあるので、敢えて勝手なことを色々と書きましたが、少し勿体ないなあと思った箇所が多かった作品。
 ラストの、苦悩を抱えながらの、セレステの華やかなステージシーンは良かったかな・・。>

NOBU