「こんにゃくのピリ辛煮」ひまわりDays いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
こんにゃくのピリ辛煮
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監督が珍しくハートウォーミングなハッピーエンドにしつらえた作品だそうだ。だからなのか切れ味が鈍く感じた内容である。
先ず冗長。ストーリーはそんなに複雑ではないのにとにかく中盤の弛みに嫌気が差してくる。多分、その辺りはR18だと濡れ場を差し込んでくるのだろうが、ストーリー展開の微細を織り込むことが許される今企画に於いて、それをサボってしまっていると思わざるを得ない進行だ。それよりもなんだか同じようなコンセプトの作品が去年あったような記憶があるのだが、所謂、パラレルワールドということなのだろうか… カットも他作品を使用しているし、はっきり言って手抜きだと言われてもしょうがないと思う。
折角の職人、川瀬を配役しているのに、これじゃ宝の持ち腐れである。主役の涼川絢音にしても、演技の優劣は別にして、チャレンジングな役回りが多い。大変な苦労であろうことは観客でも分かる。しかしそれを引き立つような演出をなされていないのが勿体ないというか・・・
唯、『知的障碍』という倫理観と背徳観、その他人間の影をテーマとしてる題材は悪くはない。色々と社会性の強い内容も評価できる。
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