「田舎に引っ越したい」グッバイ・クリストファー・ロビン ユージーンさんの映画レビュー(感想・評価)
田舎に引っ越したい
「くまのプーさん」の生みの親であるA・A・ミルンと、実の息子であり、童話の主人公であるクリストファー・ロビンとの親子関係を軸に、いかにして「くまのプーさん」が生まれたかを知ることのできる、ファンにはたまらない一作だと思います。
第一次世界大戦を体験したことで、作家としてのあり方に疑問を抱き、仕事が手につかなくなったミルン。平静を求めて田舎へと引っ越すも、やはりすぐには気持ちの切り替えもままならず、それが原因で夫婦関係がこじれ、妻が出ていき、さらには家政婦まで休暇をとり、田舎で息子と二人きりとなってします。
しかたなく息子と過ごしていく中で、徐々に安らぎを得はじめたミルンは、息子との日々を作品に落としこむことで、スランプから抜け出すことに成功する。しかし、今度はまた別の問題に直面することに……。
「プーと大人になった僕」とは、また違ったアプローチではあるけれど、似たようなテーマを感じ、心の穏やかさこそが、仕事にも、人生にも必要なのだな、と思わされました。
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