「ワインが無性に飲みたくなる映画」おかえり、ブルゴーニュへ bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
ワインが無性に飲みたくなる映画
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結構良かった。お勧め出来る佳作だった。フランス映画にしては粘度が低く、サラッとしてる。舞台がパリじゃなくて田舎街の葡萄農場とワインメーカーだしね。
ブルゴーニュの景色も屋内も人物も、兎に角、美しく撮れてる。画面左手から歩いて来た人物が、背を向けながらど真ん中で止まったり、夫婦と子供を真上から撮り続けたり、カメラは室内に固定して三兄弟が出入りする演出、などなど。古典的ながら、こだわりを持って丹念に作った感がある画が好き。
全般的に、風景・背景の家屋と演技する人との「配置と奥行きの作り方」が絵画的でセンスを感じるし、収穫祭の暖かさが熱気を帯びて行く所が、画だけで分かるのとか凄い。
物語は、父親の死をきっかけに、家を飛び出していた長男が戻り家族再生。兄弟三人が、三様に成長して行く話。死後に見つけた手紙で知る父親の本心、なんてところとか、日本的!って言いたくなる脚本なんですけど、嫌いじゃない。
義父相手に感情を爆発させるけど、肝心なことを言い忘れた二男。妄想吹き替えで遊ぶ兄弟。やっぱり降った雨。お笑いもサラッとしてて良かった。
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