「大女優にとっての真実とは?」真実 映画イノッチさんの映画レビュー(感想・評価)
大女優にとっての真実とは?
クリックして本文を読む
日本人監督が国際的な俳優陣を使って映画を完成させる日が来るとは。そしてそれを海外で高く評価される日が来るとは。同じ日本人として誇らしく思える。
自身の子供にも母親としての優しさや愛情さえも伝えず、回顧録にも様々な真実を書き記さなかったのは、女優としての世間のイメージを保つためなのだろうか。自分自身に強い女優であるべきだと言い聞かせるためなのだろうか。
彼女の心の葛藤は具体的には描かれていないが、ズケズケという言葉のチョイスや身内に対する態度、タバコを吸う回数等で感じられた。
本の中に描かれた嘘の真実ではなく、真の真実が晩年明かされるたびに、成人した子どものモヤモヤも、女優としてのつっかえも溶けていき、観る人をも幸せにしていくあの瞬間は心地よい。
コメントする