「新旧価値観の対立?」真実 xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)
新旧価値観の対立?
カトリーヌ・ドヌーブといえば、ハリウッドを中心に起こったmetoo運動に違和感があるわといった大女優だ。強制的、パワハラ的なセクハラには大反対だけど、男が好きになった女性に対して、(しつこく)アプローチするのは許してあげたいといった趣旨だったと思う。
そう、この映画では、ドヌーブはそれを体現するむかしながらの大女優であり母親を演じている。
一方、論理的に、倫理的に許されるわけがないわ、いうのが評論家であり、娘を演じるのがビノシェである。
そんな目でこの映画を見ると楽しいかもしれない。
全然、相容れなかった二人が子供を緩衝材として溶け合ってくる。
その過程を見るのがおもしろい。
また、この映画は劇中劇としても興味深い構造を持っている。
ドヌーブが演じる大女優が、あるシーンに悩む。納得する演技をプライベートな出来事から得た彼女が撮影が終わったあと、撮り直しを求める。
スケジュール優先、管理社会に対峙する職人的な完璧主義!
それに因縁のライバル女優の娘に対する対抗心と抱擁も実に人間臭くて素敵だった。その娘マノンを演じたマノン・クラベルという新進女優はこれからも注目したい。
いろいろ散らばってしまった映画レビューでした。
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