「内容の乏しいシネポエム」陽のあたる町 Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)
内容の乏しいシネポエム
一切説明しないという、ワイズマン風の作品であるが、「セメントの記憶」と同様、内容の乏しい映像ポエムにすぎなかった。
過疎化した町に暮らす人々を記録した、ドキュメンタリー映画とは言いがたい。監督の好むシーンだけをブツ切りにして並べただけで、人々の生き様の全体像は、浮かび上がってこないからだ。
また、廃墟に映像美を感じる人にとっても、物足りないはずだ。見所はせいぜい、映画の最後にある、列車から観た長回しの撮影くらいだろう。
ジョージアという国のローカルなイメージを感じることは難しかったし、逆に、「廃鉱山」というグローバルな普遍的問題にも届いていない映画である。
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