「セーラームーンは帰ってこなかった」劇場版　美少女戦士セーラームーンEternal 前編　Selさんの映画レビュー（感想・評価）

クリスタルの頃はビジュアルや表情がベ○ばらのようなケバさ、四肢のモデリングも枯れ枝のようでゲッソリだったんですがその点エターナルの作画は個人的には大満足でした。新声優さんもプ○キュア感は否めないけどプロのお仕事をされていたと思います。
ただ本当にそれだけ。ストーリーは美味しいところだけを詰め込もうとして中身は空虚なものでした。
旧アニメはただの変身ヒーローアニメだけに終わらず、本当は誰かと戦う力なんてちっとも持ち合わせていない欠点だらけの女子たちが運命に巻き込まれ、それでも力を振り絞って立ち向かっていく姿は真に迫るものがありました。
新アニメは必殺技で強大な敵をバッタバッタと倒すところばかり肝が置かれた派手なアクションアニメになってしまい全く違うアニメになってしまった。一応、戦士としての自分と普通の人間としての自分との間の葛藤みたいなものも描かれているけれども、アクションばっかりだとアレだから賑やかしに入れとけ的な義務感で入れているようにしか見えず。旧アニメ風のギャグも入れようと工夫している様子もありましたがすべて滑っており寒かったです。
新しくクリスタルからセーラームーンを見始めたファンはこれでいいのかもしれませんが私には辛かった。何だかんだで後編も見ますがでももうセーラームーンは戻ってこないんだなという悲しみに終わりそうです。