「選手を知らなくても(知らない方が)楽しめる」アンクル・ドリュー つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
選手を知らなくても(知らない方が)楽しめる
NBA選手出演のコメディ作品。これが100点満点の傑作かもしれないと思って観る人は自分も含めていないわけで、結果的に満点だったという人はいるかもしれないが、観る前からそうは思っていなかったはずだ。
本作はこちらの期待を越えてきたという意味で、面白かった、良かったと言うしかない。
良かったカギは二点だと思う。
一つは、俳優ではないバスケットボールプレイヤーが演じていることでプレイシーンの迫力が段違いだったこと。
ちょっと練習した程度では到底出せそうもない本物の迫力があった。
もう一つが大きくて、主要キャラクターの多くが老人役であったこと。
演技が微妙なことも老人役ならこんなもんかなと気にならなかったし、感情の起伏が穏やかなのも、老人だからねと納得できた。
そして、さっきまでヨボヨボだった人が突然キビキビ動くだけで笑えるし、あり得ないような(普通にあり得ないが)ご都合展開も妙に受け入れられた。
そう考えると、メチャクチャ元気な老人とバスケットのプレイを楽しむ、エキシビジョンムービーだったかなと思う。
最初に書いたように、もちろん100点満点の傑作ではないけれど、普通に面白くて、笑えて、プレイがすごい良作だった。
ちなみに、出演しているNBA選手のことはほとんど知りません。エンディング後のメイクシーンで、原型とどめてないほどの特殊メイクなのだと知った(特殊メイクなことは知ってたよ)
なので、例えばアイドル映画を観る感覚で主演の人を観たかった人は不満が残るかもと思った。
だって本当に別人のようでしょ。