「タランティーノっぽさとは?」ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド だるちゃさんの映画レビュー(感想・評価)
タランティーノっぽさとは?
タラちゃんの最高傑作と言われているので、興味が湧いて、amazon primeで鑑賞しました。
まず最初に、1969年当時の香りがプンプンと匂って来そうなカメラワークや画質、セットについては脱帽です。
どうやって撮影したのかは判りませんが、とんでもない再現力だと思います。
また、シャロンテートが登場したので、てっきり現実に起こった事件のグロい映像を見せられるのかと覚悟を決めていましたが、予想を裏切る展開で、タラちゃんはこれを描きたかったんだなと理解しました。
それを踏まえてですが、「っぽい」とか「っぽくない」という基準は観客ごとに違うので、あくまで個人的にですが、自分としてはケレン味たっぷりで、残酷な描写も割と平気で織り込んでしまい、とにかくよくしゃべる。というのがイメージです。
その点、本作は割と良心的でハートフルな作風で、「っぽくない」印象でした。
ラスト直前の、タイムカウントがはじまってからかシーンでようやくキルビルのテイストが感じられましたが、実話を知っているだけに、この後エグい展開があるのかと思っていたので、ちょっと拍子抜けでした。
実際のチャールズマンソン事件を事前に前知識として理解した上で鑑賞した方が、より一層のカタルシスを感じると思います。
タラちゃんといえば、真っ先にキルビルが頭に浮かびますが、ただただエグい作品ばかりを追い求めている監督では無いのだなということが意外でした。
コメントする