「鑑賞前に予備知識必須!」ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞前に予備知識必須!
良くも悪くもタランティーノ監督の世界観たっぷりな映画でした!
本作はタランティーノ監督が子供の頃だった1969年のハリウッドの様子を、ほぼ全般で描いた作品となります。特にマシソン・ファミリーの事件を知らないと分からないことだらけになってしまうのでしっかり予習して臨むことがお勧め。
映画は161分でラストの数十分で強烈なタランティーノ節が炸裂でございます。当時の車や街の様子や服装、そしてヒッピー文化といったように、まさしく1969年の光と闇が描かれてます。
映画で中心になるのは、レオナルド・ディカプリオ演じる落ち目俳優リックとブラッド・ピット演じるスタントマンのクリフの友情を描いています。ちなみに二人は初共演みたいです。もう、映画の9割がたは二人の渋い演技を楽しむ映画なのです。なので、ファンにはたまらない作品となります。
タランティーノ監督が、この映画でどうしても描きたかったこと。それは女優のシャロン・テートでした。現実は、残念ながら惨殺されてしまいましたが、監督は彼女が生き生きと人生を楽しんでいるところを見てほしかったと言ってます。劇中では、彼女が笑顔で明るく楽しんでいるシーンが沢山出てきますし彼女の魅力がたっぷり描かれています。演じるのは、マーゴット・ロビーですが、いやほんとに似ている!そして美しいです。まさに監督有言実行です!そこにはシャロン・テートが生き生きと人生を楽しんでいる様子が映し出されていました。
劇中には、ブルース・リーも出てきます。なんで出てきたんだろうと思ってましたが、後で調べるとシャロン・テートやロマン・ポランスキーと深いつながりがあったんですね。そこまでは私も知らなかったですので、映画観る前にブルース・リーとの関係も調べておくと面白いかもです。
俳優といえば、何気にものすごいビックスターも出演し大変豪華な顔ぶれです。しかもチョイ役でしか出ていなかったりしますので、映画を観ながら見つけてるのが面白いかと思います。私は出演している俳優を事前に見てなかったので、あ!アル・パチーノやカート・ラッセルや!って心でつぶやきながら楽しんで観てました。
そしてやってくれますタランティーノ監督!ラストの数十分で大爆発!!!これですこれです、タランティーノ監督が描く世界は!実際、映画観てもらって体験してもらった方がいいかと思いますので多くは語りませんが、この感覚は、同監督作品の『デス・プルーフ in グラインドハウス』でも体験した感覚でした。いわゆる静から動へガツン!って変化する感じです!
ただ、この映画は恐らく万人受けしないだろうなって思う映画でもありました。