「パラレルワールド」パーフェクト・ワールド 世界の謎を解け odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
パラレルワールド
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ロシアのSF作家セルゲイ・ルキヤネンコが書いたマトリョーシカのような入れ子構造のパラレルワールドがテーマの小説ラフ・ドラフトの映画化、小説は続編のファイナル・ ドラフトへ続くがまだ映画化はされていないようだ。
ラフ・ドラフトは下書きのような意味だが、現実社会はユートピア化された世界アルカンを築く為の先行実験場、時差は35年、その間のあらゆる災いの源を発見排除してアルカンを平穏に保っているらしい。なんとナチス出現は脅威なのでがアルカンではヒットラーが単なる絵描きになっていると言う。アルカンは新たな娯楽の世界創作を模索したのかゲームクリエーターの主人公キリルをスカウトするが現実世界の思い出を絶ち切れず葛藤、恋人の奪還に懸命で反抗的なので抹殺されかかる。仮想世界の謎を解こうと苦闘する不死身の主人公なんてなんとなく「マトリックス(1999)」のキアヌをイメージするが毛色は全く別物。原作では20もの仮想世界があるようだが映画では混乱をさけたのだろう、帝政ロシア、南国リゾート、強制収容所、未知のアルカンに抑えています。
子供受けも狙ったのかマトリョーシカ風の敵ロボット出現、魔法合戦のようなアクションシーンもファンタジーに寄せているようだ。
奇抜な発想で興味深く観たが、恋人は何処へ、続編を作れる確証が無いなら一話完結にしてほしかった。
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